Tagoo ZLさんのレビュー一覧

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ZL さんが書きこんだレビュー一覧です。

ソフト名 戦闘メカザブングル ブルーゲールPART1
タイトル 意外とかわいい敵メカ・ウグなどの話が一切でてこない銀河漂う無駄話
日付Sat Dec 15 03:24:10 2018  
(前回からの続き)
シューティングやウォーゲームをとりあえず出せば・・ってのも、なんか安直な気がするんです。
でも悩んだ末に、結果としてシューティングとかが出てくるってことも当然あると思うんです。私。
「ザブングル」も「バイファム」も、マシンデザインの部分、ロボット物としての魅力を軸に抜き出
して商品展開していくことは比較的容易でも、より作品の核となっている《キャラクター面》をフィ
ーチャーするとなると、かなり難しそうに思え、あまりパッとしない(失礼)感じのするMSX上での
ライセンス両作品も、ほんとうは、やっぱり結構がんばっていたのだなと再確認をしまして、いや
よかったねと終わらずに、せっかくなので両作品の情熱の舞台となったパソコン、MSXの中で、
勝手に「バイファム感」のあるゲームを探し出してみましょうという話なので御座います。

で『ガルフォース・カオスの攻防』、どうにもいきなりシューティングですが、これはキャラクター
ゲームの成功例の上位にあるソフトなので、ここを避けて通れない感じなのです。
メインキャラのキーグラフィックがとにかくグッドな出来であることもさることながらゲーム自体が
かなり面白い、しかもスクロールシューティングというジャンルでキャラクター色を出しつつ、なお
ノリのよいゲームプレイを実現できている、ハイセンス・アンド・ハイスキル加減。
もう皆さんと同じく私も「本当によくできてるよなあ」とつくづくおもいます。さすがHAL研という
ところでしょう。ゲーム自体は、別段「ガルフォース」のストーリーに則していたりする訳でもない
のに、ポップなメインテーマ曲(これは原作劇場版のものを非常に上手に落としこんだもの)や、
変則的なパワーアップをする上にキャラチェンジでマシンも変わるスピーディーでスリリングな
システムと、「ガルフォース」のキャラを前面に出した硬軟あわせ持つ作品イメージとのマッチン
グの妙なのだと思います。バイファムとは無関係に思われるかもですが、こういったOVAチック
な作品展開・作品世界が一段と活発になった背景には、「銀河漂流バイファム」のような作品
の人気、ことにそのキャラクターへの厚い支持があったと私は思っています。だからというわけ
でもないですが、結構バイファムでこれをやってもよさそうに感じる部分もあります。
(無理やりバイファムにする必要もないんですけどね。ガルフォースだっていい)

MSフィールド機動戦士ガンダム』は割と「やらかした」ゲームとして君臨する今日このごろで
はありますけれども実際、そんな大々的には話題にしないようにみんなが気をつかっているこ
ともあり、地味な存在なのかも知れませんね。
ただ、このゲームのグラフィックは個人的に好きで、ときおり見たくなってしまうのです。
小ワザがきいているというのか、ただ端的にドット絵が達人の仕事なのか、とてもいい印象を
私は受けてるのです。キャラクターのカットのきりりとした感じにせよ、マップ上のMSのドットの
きわ立ち方にせよ、あれはよいものですな。さすがファミリーソフトというところなのでしょうか。
ゲームはシステムに問題を抱えていて、戦闘シーンに介入できないこともあり、ちよっとつらい
面があります。バイファムは意外と、こういう緊張感の欠落した戦場シミュレータは合うでしょう
から、「見ているだけ」でも別にいいので、パラメータ関連を中心に手を加えれてくれれば、面
白いのではないでしょうか。

レッドゾーンって、PC-6001では同名の別ゲームがあって、そちらも捨てがたいゲームのよう
なんですがここでは脇に置きまして、アスキーの、イエローホーンの『レッドゾーン』、本作も
バイファムゲーム化の素材としてのポテンシャルが高いものと目されております。
ホバリングの可能な機体コスモパンサーを駆り、コンピュータに占拠され支配されている地で
キャノン砲を撃ちまくるゲームです。むせるような爆煙だらけの冷たい戦場に、実際子供たち
の出る幕はないのかもしれません。
しかしこのゲームのちょっとした仮想感とか、無骨な画面づくりを見ていると、「バイファム」の
ジェイナス号が、訓練艦として備えている装備のひとつでもある「実戦シミュレータ」に非常に
近い感触をおぼえてしまいます。
作中でのロディやバーツが、民間人の身でありながら模擬戦闘訓練の必要性を感じつつ、
すこしゲーム気分も交えながらうち込んだ、あのシミュレーションマシンに、「レッドゾーン」は
じゅうぶんに対応できるように思えます。訓練用なので画面はそっけないのですが、本作を
やってみてもわかるように手ごたえは、かなりのものとなります。
面白さ、レッドゾーーン!(ああながい)

シミュレータ的な側面でいえば、ポニーの『スペースシャトル』も、バイファム感のあるゲーム
として捉えることができますね。打ち上げ、船内/船外活動、再突入/帰還という重大な
任務を遂行するスペースシャトルを題材にしていますが、「バイファム」には、少年少女たち
が惑星軌道上のジェイナスから、搭載されていたシャトルで惑星への捜索活動を立案し、
実行にこぎつけるまでの試行錯誤を、ひじょうに丁寧に描写しているシーケンスがあり、
考えようによっては、もうこのままでバイファムゲーに認定されるくらいの立ち位置にいると
いって過言ではなく、ミッションスペシャリストの境地・・本番は一度きりなので、時間の許
すかぎり、訓練・テスト・シミュレートを重ねる・・その感じは本当に同じものであります。
私はかつてこのソフトの説明書を、ゲームそっちのけで読みふけり、「ゲームを仮想体験す
る」遊びと称して、結局いちどもプレイすることのないまま、パッケージ一式まるごと手放
したことがあります。なつかしいものです(ひどい)

キャノンボール』はハドソンお得意の、キャラクタが画面中を派手に動きまくるアクション。
MSXのソフトウェアには、ここから派生したと言えるようなゲームがたくさんあるのですが、
本作ではシンプルなつくりの中に、凝縮されたエッセンスを感じることができます。
まあバイファム感のかけらもないように見えるかも知れませんけれど、そろそろ本腰でキ
ャラクター面にも切りこんでいこうというわけなのです。
ちょっと現実離れしていて、悪夢的な、そしてコミカルなゲームにもなっている本作を、私
はここで「スコットくんの苦労が絶えないゲーム」と改称してこのままリリースしてもいい
気がしていますし、もし私がCEOならそのようにします。今からでも遅くはありません。
そして私はCEOではありません。(ハドソンも今はありません)

「キャノンボール」がスコットさんはじめ男の子キャラなゲームであるとすれば、女の子の
キャラが登場するゲームとしてはなんといっても『フルーツサーチ』を挙げなければ始まり
ません。ちょっとしたデモンストレーションにキャラクタが可愛らしく動いて、ゲームに華を
そえています。無理がない感じに、それでもやっぱり気合がこもった作りこみ。
このあたり、やはりHAL研やってくれますね。内容はマスターマインドです。

コナミのプーヤン』もあります。
これは、敵機動メカがジェイナス号に肉薄し、機関砲による射撃の困難な死角に入り込
まれたような状況下で、ウェア・パペット(船外活動用機動スーツ)に身を包んだマキが、
バズーカを手に孤軍奮闘する『バイファムなプーヤン』に早変わりするのでありますが、
これもなかなかの良作だと思います。というか、リリースされるのを待ちたいと思います。
上から命綱を引っ張っているのがケンツ軍曹であることも容易に想像されましょう。後ろ
でジミーが見切れているという芸の細かさぶりなのであります。

ザイゾログ』は、マーブルマッドネスと鬼ごっこが合体した風のゲームではあるのです
が、プレイヤーキャラクターが見せる動きは、バイファムでのラウンド・バーニアンの銃
撃戦に見るような、やたらぐるぐる回っている感じにけっこう似ているように思います。
バイファムでの主要な戦闘シーンでは、とにかく撃ちまくるけれど、当たらない。
双方が攻撃を外しまくりながら、どちらが先に当てるのかという緊張感の中で、目ま
ぐるしく変化する位置関係でのバトルは、意外にも「ザイゾログ」っぽいんですよ(個人
の感想です)。つかず離れず、しばらく持ちこたえると相手にこちらの射撃がヒットする、
かも・・、という自動攻撃システムで、プレイヤーは操縦に専念。もしかしたらこれ自体
シミュレーターなのかも。そんなバイファムゲーがあってもいいのではと思います。

ジェイナス号は、乗員の訓練を目的として建造された練習艦なので、通常の軍艦とは
多少異なっている部分があるにせよ、単独で外宇宙を航行するだけの能力を備えた
宇宙船で、なおかつ時に未熟な練習生をサポートしなければならない上、訓練におけ
る、あらゆるシチュエーションへの対応能力が求められているポジションの船なのです。
「ボギー」と呼称されるメインコンピュータによって管理される船内システムは、かなり
フレキシブルな構造をもてるよう設計されていました。正規のクルーが旅の途上でその
人員数を極端に減らし、とうとう非戦闘員である子供たちだけになってしまっても航行
が続けてこられたのは、ジェイナスが軍所属の外宇宙練習艦だったから、ということが
できると思います。ボギーと少年たちとの関わりは、作中では断片的なものでしたが、
とても重要な要素であったと感じます。このあたりが、当時の自分が気づかずにいて、
充分には受け取ることがなかった部分なのですが、きちんと見てみるならば、管理者
の自律型コンピュータであり、同時に知り合いでもあるようなボギーとのやりとりを重
ねながら、ジェイナス号のシステムという勝手の分からない環境を克服して、自分た
ちの生活サイクルを構築し、自分たちの目的のために迷いながら、学びながら、ジェ
イナス号と共に歩む航海。ここにこそ語りの重心が置かれている。
ボギーはいわゆる人工知能的存在でありながら、練習艦の中枢の頭脳として、最
適の答えを与えるわけでもなく、悩むものに進言するわけでもなく、多数のサブコン
ピュータをしたがえるシステムの代表者として接する立場にあります。それでいて、
もちろん仲間でもある、そんな温度感を軽妙なセリフ劇で伝えていく、綿密に準備
され、整えられて、丁寧に描写されるシナリオ。そう簡単に切り取ることのできない
ストーリーとキャラクターの魅力。だからこそ、あえてゲーム化するからには、相応
の愛をもってやるしかない。(あるいは、上にあげたソフトのように、「やったつもり」
になるしかない)

話の都合上、この『戦闘メカザブングル ブルーゲールPART1』にも触れないわけに行
かないのですが。
キャラクターの配置の妙を楽しむゲームへとシフトさせるのもアリかも知れません。
システムがキャラクター選択次第で変わってしまうというやつです。
パラメーター表示が適当な数値になったり画面表示が極端に限定的になり、
「なんだって?左からくる?」みたいな伝聞調コンバットとか、
だるまおとしゲームで決着をつけるとか・・
気合だけで進む戦闘機を誘導するとか・・・
もう、企画の時点でダメになりそうなので、このままでキャラだけ変えていくのが
無難でしょうか・・
以前にも書きましたが、このゲーム、やったことはないんですけど(ひどいすぎる)


野心をのせ度 : ★★★★
ほどよいウォーカーマシン群 : ★★★★
白と黒の伝説度 : ★★★ (味のあるスクリーンレイアウトに与えられる)
レア度 : ★★★★★


ソフト名 戦闘メカザブングル ブルーゲールPART1
タイトル 民間人13人だけを載せて不安な宙域をひたすら進んだヘルメス級外宇宙練習艦2番艦などに関する長話
日付Sun Dec 2 23:50:05 2018  

まず、謝ります。「ザブングル」ファンの方、ごめんなさい。

日本サンライズのTVアニメーション作品、『銀河漂流バイファム』が放映されたのは1984年。
右肩上がりに『ガンダム』人気がふくれ上がり、『伝説巨神イデオン』や(そう、イデオンを忘れてはいけ
ませんでした・・・)『戦闘メカ ザブングル』をはじめ多くの長編群像ロボットアニメーションが制作される
気運が高まった勢いそのままに迎えた、80年代の中盤です。ただ当時の私などは今以上にボンヤリと
した小中学生でありましたゆえに、どれが本放送で、どれが再放送なのかといったような事柄には、まっ
たく明るくなく、「えっ昨日やってたん?うっそおおお」みたいな状態でストーリーについて行けないまま、
ときにかじり付く様に見ていたものです。ビデオ録画の環境もなく、途切れ途切れにエピソードを観ては
カセットテープでサントラと放送回を繰り返し聴くという活気あふれる生活において役立ったのが、プラモ
デルのように「かたちとして手元に置いておけるもの」だったと言えるのかも知れません。
だからまずどんな作品にしても、メカの外観・フィーリングというものがとても重要だったわけです。
ここで私が言うまでもないことですけど、『バイファム』は良い作品なのでありますが、その魅力はしかし、
メカ一辺倒なのでは決してなくて、登場人物たちのほうにこそ決定的な引力があった。だからこそ、キャ
ラクターのプリントされた文房具が欲しくなったり、アニメ雑誌などに手が伸びたりもしていたわけです。
そして当時の私には手が出なかったであろう、ゲームソフトウェアといった存在も、強く求められていた
一つであると思うわけです(ながいよ)。

近年になって様々なアニメーションを見直すことが多くなり、遅ればせながら「ちゃんと観た」といえるよう
な作品もいくつか増えたのですが、全編を通して見ることで、より「ストーリー性」に目が向けられるように
もなりました。TVアニメーションの制作スタイルだと、どうしても、長いスパンでの演出効果をというより、
話の整合性、着地点みたいな部分に終始してしまいがちだとはいえ、一話一話を丁寧に積み上げてい
くことで育まれる重力もあったりしますし、言葉になっていない言葉たちが感じられるというか、観ていて
自然とキャラクターたちのセリフが聞こえてくるような空気づくり自体が、やはりこういったアニメーション
作品の魅力でもあり、そして、「なんだろうな、なんかこの場面、地味にものすごくいいなあ」な感じだっ
たりとか、「そう、ここで言うならそれだよな」と心の中で叫びたくなるような場面展開があると、もうそれ
だけで幸せになれる。それこそが、スタッフの最大の勝利なんだと思います。

『銀河漂流バイファム』の脚本と構成に大きく携わっていたスタッフに、星山博之さん(故人)がいます。
正直私がとやかく言う必要もないくらいの方ですが、私自身は名前は見たことがあってもそれほど意識
をしてこなかったというくらいの認識だったのです。それが、ある頃、にわかに気になりだして、自分が
見ているアニメーション作品の多くに関わっている人、というより、自分の好きな部分にかなりの確率で
この方が関係していると気が付いて、はじめて偉大さを理解したのでした。ファーストガンダムの「ガン
ダム大地に立つ」「脱出」をはじめとする幾つかのエピソードはもちろん、個人的に前半部がとくに好き
な『ターンAガンダム』の、とくに前半部の脚本・シリーズ構成を担当されてるのを知って妙に感激した
こともありました。はたまた『無限軌道SSX』での、立ち寄った惑星でネコをひろう話など・・・
著名なアニメーターの方々が時おり言及されるように、「脚本」の決定稿としての役割を担っているの
が「絵コンテ」であるとして、それでもなお「筋書き主任」である脚本の存在を強く意識させられたのが
『バイファム』の星山さんだったのです。
もう一作、挙げるならそれは『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』で、やはりシリーズの立ち上げ段階
から、メインスタッフとして関わってこられたこのアニメーションも、私はかなり後になって見る事になり
ましたが、やはりこれも、いい作品でしたね。

人間と機械の関係、人と機械とが関わりあう様子を描くこと自体に、なにかワクワクするものを見出す
ことができるような世界。そんな感慨を抱かせてくれるのが、『サイバーフォーミュラ』であり、この『バ
イファム』でした。どちらもオープニングで、コンピューターのスクリーン表示がフィーチャーされている
のが、示唆的であり印象的です。
コンピュータゲームはどのように本作を切り取って料理していけば面白いものになるでしょうか。


以前にも触れましたが、とにもかくにもMSXには『銀河漂流バイファム』があります。
ただこれは、ゲームの出来がどうとか言うより、「バイファム感」が少し薄いものになっているのが残
念なのです。当時の私であれば、こういう方向のゲームで嬉しかった可能性もあるでしょう。
今ならば、キャラクター性を加えてみたいし、(かつては別に好きでもなかった)ディルファムやネオ
ファムにもぜひ出てきてもらいたいし(それだけで不思議と面白さが爆発しそうじゃありませんか)
で、欲望は果てしないですが、メインメモリ16キロバイトのMSXは揺るぎませんよ。
ここはひとつ広大なTagoo空間から、隠れたバイファムゲーを発掘してみましょう。

(後編へ)


ソフト名 銀河英雄伝説
タイトル 同時解決フェイズのギブアンドテイク感
日付Sun Jul 10 00:37:26 2016  
個人的に『銀英伝』には特別な思い入れ等がないため、これをプレイすることは
当時からあんまりなかったわけですが、ゲームシステムというか、ゲームスクリーンというか、
ゲームスタイルの面ではいい印象がつねにあるタイトルでした。
「優雅さ」のあるゲームだった。それはクラシックをバックにエリート士官の会戦を俯瞰するからではなく、
「コンピュータ」がゲームの補佐役として介在している具合が優雅な感じだったというべきなのかもしれない。
もちろんPCの音源から発せられる茫洋とした調子のBGMもポイントのひとつだし、それがディスクアクセスごとに
ぶった切られてしまうMSX2版は、いくぶん優雅さを減退させてはいるものの、その他の出来はいいので侮れない一本だ。


ソフト名 ボコスカウォーズ
タイトル でんわ1
日付Sun Jul 10 00:08:26 2016  
私は若い頃に、ソフトハウスに電話をかけたことがあります。
複数の雑誌で得た情報では飽き足らず、辛抱しきれなくなって掛けたのだと思います。
いちユーザーがいきなり発売予定のソフトの問い合わせでソフト会社に電話を入れるなんて、と
思われるでしょうが、そのときはどうしようもなかったのです。
そんなことが2度ほどありました。
ひとつは『マイトアンドマジック』をMSX2に移植進行中だった、スタークラフト社、
そしてもうひとつが、ゴチャキャラのゲームスタイルで人気があった、呉ソフトウェア工房でした。
呉ソフトについては、MSXにシルバーゴーストを移植して欲しいと伝えたかったから電話したと記憶しています。
スタークラフトの場合は、マイトアンドマジックのROM版はどうなるのか聞きたかったから電話しました。いい迷惑です。
どちらの場合も、お忙しいのにも関わらずありえないくらい普通に対応してもらえたのですが、要望に関しては叶わずじまいでした。

でも結果的に、『マイトアンドマジック』はディスク版で正解だったと思うし、『シルバーゴースト』をMSXナイズしたような
本作が既にあったじゃありませんかということで
この超怪作の話はまた次の機会に。


ソフト名 影の伝説
タイトル オートプレイデモは欲しかった
日付Sat Jul 9 23:36:15 2016  
もう全体がスローモーションだし、「大のくん」さんも言われるようにファミコン版と比べたら
大きく見劣りするグラフィックだしで、つらいといえばそりゃつらいのがMSX版『影の伝説』
プレイしていると、こういう作りのゲームをMSXに移植するのって大変だろうになあ、という気にもなります。
でもファミコン版その他のバージョンを差し置いて、なぜかMSX版を、なんだかんだで遊んでしまう
うまく言えないけど、できるだけいい感じに作ってある。
そのへん『ラスタンサーガ』よりは断然よくできてると思う。
(なぜかタイトーのMSX2タイトルは損な役回りが多いですが気にしないで下さい)


ソフト名 スペーストラブル
タイトル 発砲をきょかする
日付Sat Jul 9 22:56:14 2016  
何度か書いているが、私は弾をやたら撒き散らすゲームよりも、一発一発を大切に
狙い撃っていくようなタイプのゲームの方が好きな傾向にあります。
MSXって言うまでもなく、そういう方面にめっぽう強いんですが、それはもっと賞賛されないといけません。
『スペーストラブル』はエネルギー残量のかねあいもあって、あまり撃ちまくらないゲームですが、
遊んでいると「これでいいのだよ、これで」と言いたくなるプレイ空間が提供されているのです。
進路確保のための発砲、それ以外にも宇宙船には本当はやることが色々あるはずです。
(その多くは想像の域を出ませんけど・・)
マザーシップに無事戻るという短期的なミッションを繰り返していくスタイルもテンポが良いと思います。
派手さはないですが派手さがないゆえに生き残る、これがMSXソフトの愛すべき、賞賛されるべきところでしょう。

古い一部のロムのラベルが『スペーストラベル』になっているものが存在しますが、わりとアリかもしれません。


ソフト名 アウトロー水滸伝
タイトル もったいないという言葉は飲み込む
日付Sat Jul 9 22:26:23 2016  
マイクロネット社は結構会社のカラーがあった。
(あくまでユーザー側の偏見としてです)
・マウスオペレーション
・キャラクターで売ろうとしない(キャラクターが弱い)
メガCDで出てた「バトルファンタジー」とか「ブラックホールアサルト」などもそうだけど、
キャラクターが弱い。あまりに弱いため応援したくなるメーカーがマイクロネットという感じだった。
MSXでリリースされたタイトルもシステマティックなのが多かった。
そして、それぞれがなんだか捨てがたく、光るものを持っている。
本作などはオッサンが金物でどつき合うゲームにしなくても・・と泣けるくらい
アンチなマーケティングなので好感しか残らない。


ソフト名 ラプラスの魔
タイトル うしろ指さされる大きいお友達
日付Sat Jul 9 22:10:04 2016  
はい、かなりくたびれた連中ですが、先ほどまた引き返していきました
ホテルのロビーで名簿を確認できたので身元は取れてますけどいや疲れましたね
こいつは骨折り損かも知れませんよ。とにかくやたら顔色の悪い連中で・・・
えちょっと待ってくださいよ、、
まず、トーニイ・カスター、この男は何しに来たか全くわからないです
で次がエレミヤ・シン、私立探偵らしいですが、銃の扱い方がなってないと評判なんですよ
でヤスダ・ヒトミ。部長、知ってます?肝っ玉はありそうな女記者ですけど。幽霊屋敷の写真を売りに出してるんですが、まお察しの通りでして、
あとキンバリー・スナイブスって霊能者がいますね。あるていど顔も売れてますし唯一まともな印象です。ですが、霊能者ですから・・
え、はい、わかりました。見張りを続けます


ソフト名 ロードファイター
タイトル ウォーミングアップは、終わらない
日付Sat Jul 9 21:42:39 2016  
MSXから少し離れていて、久しぶりに戻ってくるときに、そのきっかけになってくれるようなソフトは結構あるように思いますが、これもそのひとつ。
50円玉を3枚くらい持ってゲームセンターに行き、どれで遊ぶか選んでいる時間というのは、それ自体がもう娯楽なのですが、それでも自分が実際に
プレイする楽しさは別格で、「どこまで行けるか」「どれだけ続けられるか」といったこちらの目的に真っ向からゲームが逆らってくる、どんどん
逆らってくるのをこちらが回避し継続の権利を得る、そうした瞬間の連続の濃密さを昔のゲームは今に伝えているように思うのです(ながい)。
給油のあり方とか、遊び方の幅とか、そういった所で見たときに、たとえば『F1スピリット』などと比べて古く見られてしまうかもしれません。
しかし「ワンコインのひととき」としての強さは、もしかしたら今でもその辺のソフトより上だったりするのかもしれないなと思いました。
あと、ステージ開始時の見取り図の表示が、エスエヌケイの「TANK」みたいで良い。


ソフト名 アレスタ2
タイトル いやあ、ボカァ複雑だなあ(番茶をすすりながら)
日付Mon Jan 11 20:40:27 2016  
まあメガドラには、なんてったって「武者アレスタ」がありますもん。
それぞれのタイトルがそれぞれのハードに落ち着いたように見えて、そこは
やはりコンパイルの苦労があったというわけですね。(ポッドキャスト?は
後日聞いてみたいと思います。ジェミニ広野さんの話となれば聞き逃せません)
あとコンパイルさん、MSX2「ゼビウスファードラウト伝説」をありがとう。
RECON専ですけど、たまにSCRAMBLEをプレイすると、リリースに至らなかった
「テラクレスタ」がなぜか思い出され(汗)
サイボーグMSXさんのMSX縦シューの本命はALESTE2なのかしら。
取り急ぎコメントでした。

さて、ラビリンス魔王の迷宮をみるかな・・


ソフト名 銀河漂流バイファム
タイトル (追記)
日付Sat Mar 2 04:39:21 2013  
画面切替式のリアルタイム的ゲームとしては、『ダムバスター』以外にも、
フライトデッキ』や『ドーンパトロール』、『コスモエクスプローラ
などがあります。

『バイファム』では画面上のタブにカーソルを合わせることで画面切替をしますが、
他の同種のソフトではファンクションキーを使用するのが一般的ですよね。

あと、「戦闘メカザブングル」の放映は1982年です。お詫びして訂正いたします。


ソフト名 銀河漂流バイファム
タイトル ガソリン駆動の超大型ランドシップなどにまつわる夜話
日付Sat Mar 2 03:58:16 2013  
まず最初に謝っておきます。バイファムのファンの方、ごめんなさい・・。

1981年。日本サンライズが、「機動戦士ガンダム」のその次に放映した長編TVアニメーション、「戦闘メカ
ザブングル」は、ある種独特なポジションにいる特別な作品のように思います。
ロボットアニメ充実期の80年代作品の多くがそれぞれ「独特」で「特別」なのはもちろんそうだとは思います
が、「戦闘メカザブングル」の独特さ加減は、ちょっとやそっとの説得や篭城では説明できない複雑さを有し
ていて、しかも共有が難しいイメージ論みたいな世界なので、通常、このアニメの魅力を語るというのは、
「おせっかい」で、けっこう不毛な行為であるといえます。
率直に言って、私にとって「ザブングル」とは、TVアニメーションが持ちうる最良の部分と、TVアニメーション
がおちいりやすい粗雑で放漫な側面が同居していることによって、結果的に、唯一無二の魅力を備えるに
至った「舞台型」の作品、のように思うのですが、そう言う私の頭の中では「ザブングル」はすでに無残にも
こまかく切り刻まれており、再編集、統合され、意図的に再配置されながら適当に散らばり、砂塵とエンジ
ン音に包み込まれた世界として息づいているため、まったく信頼の置けない意見であることは確実です。
オリジナルの編集やタイム感に異を唱えているのではありません。ザブングルのフィルムのタイム感が駄目
ならば、日本のアニメーションは基本的にはおそらく全滅です。「ザブングル」の魅力は話のシチュエーション
やちょっとしたシーンのディテールなどにあるもので、ストーリーの動向やキャラクターのおおまかな動機など
には関係がないもの。「ガンダム」的な堂々としたストーリーテリングとは違う、一話完結に向いた、出たとこ
勝負な「ノリの切り売り」みたいな面が確かにあるのです。そのくせ、世界の大枠・・惑星の現状が成り立っ
ている背景にあるものを、事あるごとにドサクサでボソっとこぼすタイミングなどは歳をとるほどに泣けてくる
秀逸さなのです。
 つまりそこにあるもの(作品)を、そのまま享受するのでなく、能動的に楽しむことで最大限の魅力を放つ
作品、「別の完成形を持つ完成品」、それが「戦闘メカザブングル」だと思うのです。
もう面倒くさいでしょう。本当にすみません。

完成形を楽しみながら、みずからも能動的に参加して世界を拡げていく・・・そういうのって、なにかピンと
来ませんか?
そうです、われらがMSXです。ページを開けば、市販ゲームのコーナーとユーザープログラムのコーナーに
同じように熱量があった80年代のホビーパソコン誌上においても、とりわけ敷居が低く、いじり甲斐もあって
人気だったMSX。
そのMSXと「ザブングル」の関わりは、実際のところ、あまり強くはない、というのが実感です。

とにもかくにも、まずはポニーの『戦闘メカザブングル ブルーゲールPART1』が挙げられます。これはツクダ
ホビーのボードゲーム、「BLUE GALE」をベースにしたSLGになっていますが、私は現物を見たことすらあり
ませんし、その存在を知ったのですらかなり後になってからで、長い間MSXは私にとって「ザブングル不毛
の地」だったわけなのです。
しかし、MSXとザブングルという、血を分けたような者同士がそんなことでいいわけがありません。
そんな残念な妄想100%の一介のドヘボ男が、MSXの大海の淵を漂いながら、「こ、これは・・!」と驚き、
感慨に浸ったソフトというのがいくつかあります。


まずは『ティル・ナ・ノーグ 禁断の塔』です。
システムソフト社のこのRPGがシナリオ・ジェネレーターを搭載していて、無数のバリエーションのゲーム・
シナリオをプレイできるゲームだというのは皆さんご存知だと思います。私が考えるザブングルの理想的な
ゲーム化というのは、まさにこのゲームのようなものなのです。
敵と味方のありよう、目的、地理、展開の必然性、そのすべてが流動的であり、ランダムに配置された後に
微調整される、システムソフト社の高度なシナリオ作成アルゴリズムを、ザブングルに適用するというのは、
私にとって本当に自然で、好ましいものなのです。前の週がどれだけ感情的に終わろうと、次の週では何も
なかったように、のんきにスタートするあの情緒のリセット感。たいていのキャラが一度はグループを抜け出
して、互いに刃を交えたことすらもある、乾いたリレーションシップ。エンディングでは敵も見方も死者も関係
なしに全員が走り笑う、舞台演劇のような躍動感覚。
それらに比する、世界の屋台骨の大きさと静けさ。
『ティル・ナ・ノーグ』はそれ自体が優良なファンタジーロールプレイングゲームだと思いますが、時折、私は
そこにザブングルの世界を重ね合わせてみたりしているのです。

ガンバレ!味覚の国の大戦争』は比較的マイナーなタイトルかと思います。このテープ版のシミュレーショ
ンゲームは、ミリタリーマニアご用達風ボードゲーム感全開な海外産PC-SLGを紹介してきた一連のポニー
のリリースとは異なり、オリジナルのターン制・マシーンバトルゲームになっています。タイトルや、パッケージ
アート、甘党vs辛党みたいな説明書きからして、調味料のビンとかが出てくる合戦物かと思ってしまいがちで
すが、普通にロボットバトル然としています。グラフィックは仮につけたAAっぽいもので、マシンのデザインに
魅力があるという類のソフトではなく、正直パッとしないものです。
ただ、これは明らかに「ザブングル」の影響下にあるタイトルで、甘党と辛党(Sweet and Salty)という設定が、
ザブングルのシリーズ後半エピソードの軸となる「ソルト(SALT)」というレジスタンスの名称からの引用だし、
各面のタイトルが「甘党だって必死」、「キャンディみつけた!」、「コショウ、舞う」などと来たらもう疑いの余地
がないってものです。マシンは基本的に泥臭い野戦仕様で、射撃回数や装甲値が設定された、味覚も何も
関係ないっぽいロボバトルにはウォーカーマシン戦の光景がオーバーラップします。
地形効果も一応きちんとあり、スキーを装着することで機動力を増す機体があったりと、ザブングルファンから
すると、「これはそのまんまじゃな」、と言いたくもなるゲームとなっているのでした。
このソフトを制作した「スペース・ラム」が、ザブングルのパソコンゲーム化を念頭に置き、ついには『ブルーゲ
ールPART1』(開発者不明)でそれを実現させたのだな、と個人的には理解をしています。

この『銀河漂流バイファム』もそうです。同じくバンダイの、どちらかというと不名誉な部分で話題になることも
多い『機動戦士ガンダム』に比べて、ゲームの進行やキャラクタービジュアルの再現性など、かなり頑張って
いる印象のあるタイトルです。
ジェイナス号が宇宙を漂流し、引き込もうとする惑星の重力をフライバイ(スイングバイ)航法でかわしながら、
目的のA星を目指すゲームです。敵メカ・ウグがそんなジェイナス号を拿捕しようと攻撃を仕掛けてきます。
プレイヤーは、「バイファムに搭乗しウグを撃退する」、「ジェイナス号のハッチでバイファムを修理する」そして
「操舵室でジェイナス号の進路をコントロールする」という個別のシチュエーションを、それぞれに画面の切替
えを行いつつリアルタイムにプレイしていく必要があります。画面のスイッチングに関しては『ダムバスター
や『』のような海外産ソフトにもひけを取らない、必然性とスリリングな感触があると思います。
・・もちろんこれは「バイファム」のゲームでいいんです。それでもいいと思うのですが、私にはどうしても、この
ゲーム内容によりマッチしたアニメーション作品の存在がちらついて仕方がないのです(笑)。
際限なく現れてはワラワラと寄ってくる、敵マシーン。変わりばえのしない風景をどこへ行くとも知れぬキャラ
バンのようにすすむ、船。ロボットの修理ってこんなんでいいんですか?みたいな画面上で、アレでもないコレ
でもないと、しっちゃかめっちゃか(死語)の様相を呈する格納庫内・・・・
うーん。まさしくこれ、ザブングルじゃないですかっ!!
宇宙空間は砂漠に、おじゃま惑星はイノセントのドームに、ウグはギャロップとトラッドとクラブとダッガーに、
ほとんど苦もなくコンバートできるように感じますが、いかがなものでしょうかバンダイさん。


・・・格納庫内で鉄筋を避けつつコクピットに乗り込むという、『機動戦士ガンダム』のあのゲーム性こそが、
むしろザブングル的なのでは?と思われるかもしれませんが、あれは、「ガンダム」だからこそヘンなのであっ
て、それゆえに伝説級たりえているのではないでしょうか。


おすすめ度 : ★★★
ファンクションキーはオフライン : ★★
バンダイとワイヤーフレーム : ★★★★
ブラック・アンド・グリーン : ★★★★
名作の一歩手前度 : ★★★★


ソフト名 忍者プリンセス
タイトル よみがえる よみがえる よみがえる マイナーダイミョウ
日付Sun Sep 2 07:17:55 2012  
我らが《MSX戦闘ヘリ部隊》は、すこぶる強い。強くてどうにも止められない結果、ヘリゲーム
の地平を完全に掌握している。ヘリゲームで編成された部隊が、ヘリゲームの世界で強いの
は当然なんじゃないんですか?とつい思ってしまいがちだが違うのだ。ヘリゲームのふところ
の広い、荒れた風な、卓抜したセンスが光る世界を一度でもまのあたりにすれば、なるほど
ヘリゲームの勝者はすべてのゲームの勝者であり、ヘリゲーム界こそが、全コンピューター・
ゲームソフトの主戦場にふさわしいのだなあ、ヘリ最高。と感じられるはず。
そうなのだ、そのヘリゲームの頂点にいるのが我々なのだ。そしてヘリゲームを至高とするこ
のゲーム界隈のクオリティが下がったりしないよう、にらみを利かせている。ヘボなゲームに
出会ってしまうと、士気に影響するからな・・・分かりきったことではあるが、件の『ヘリタンク
は戦車ゲームであって、ヘリゲームとは違う。戦車とヘリは共演することも多いわけだが、あ
のゲーム中において我々はヘリの存在を確認していない。ではなぜ、ヘリ・タンクなのかとい
えば、常に脱出口を確保するためにマップのへりで戦車がせこせこやっているから、ヘリタン
クなのだろう。
それはそうと、ここにある『忍者プリンセス』という意味不明なカートリッジはなんだ。冗談は
いいから本題の戦闘ヘリゲームをこちらへよこしたまえ。なんだって・・・

・・・農村部から城下へ大胆にも単身で乗り込み、反逆者から城を奪還する姫、の話であるら
しい。
もう、ぜひ奪還してください。ヘリの出る幕ではないので撤収を、・・・と思ったが、わりと、これ
が・・・優良なゲームである。軽快な操作性を誇り、攻防がスピーディ、かつ直感的だ。
こちらのアクションに対する敵のリアクション、敵のアクションに対するこちらのリアクション・・、
これらの中にシューティングゲームとアクションゲームの醍醐味が詰まっている感じだ。そう、
まるでヘリゲームが持つアクションの多様性、またそれによる局面の多彩さ、奔放なプレイの
感覚が、この前近代的なフィールドに飛び火したかのようだ。
2種類の手裏剣ショットは、シュンシュン放っているだけでエンジョイできるし、使い分けも楽し
い。上固定ショットを連射しながら後退したりする姿は実に頼もしく、ねじれたTagoo空間をく
ぐりぬけて戦闘ヘリに転生してもらいたいと思うほどである。

しかし、これは忍者のゲームなのだ。隠れて、急襲し、かき消えて、尋常ならぬ動きで翻弄
する。「超」が付いてはいても、どこまでも「人」のアクションの世界だ。レスポンスの質の高さ
と、その並外れた戦闘力によって、どうしてもプレイヤーの操る姫君の快活さに着目してしま
いがちである。であるが、ここでは敵の忍者の姿に注目したい。色とりどり、しかし単色の、
切れ味鋭い動きをみせる忍者諸君のハツラツ度はどうしたことか。
諦念のかけらもない、やる気みなぎる、なんだか嬉しそうなこの忍者諸君が、あの手この手
でおそいかかる姿がほほ笑ましいではないか。ここで見ることのできる忍者諸君のデザイン
と動きには思わず「ビバ・スプライト忍者諸君!」と声援を送りたくなる。
それがなんだかんだでみんなザコというのもいい。


セガマイカードのMSX移植もののなかで、「コントローラー環境」の恩恵を多大に受けている
『忍者プリンセス』。ちょっとばかりユルい時間制限があり、それは完全クリアのための巻物
を探すために使う(きた道を戻ることが可能)ものですが、テキトーに遊ぶ心地よさも捨てがた
く、命中率ボーナスと同じく、そういうのはあまり意識しないでプレイしていいと思います。
くるみ姫のキャラクタにやや減色がみられる(気がする)などの他は、ほとんどそのまんまな
移植度。スプライト欠けもなんのその、堂々とした完成度の、楽しいソフトだと思います。



おすすめ度: ★★★★
スプライトの躍動 : ★★★★
うなるジョイパッド: ★★★★
サウンドの時代劇アクション性: ★★★★
ボスの呼んでない感: ★★★
要修行度: ★★
軒先の風情: ★★★★
抜刀後のファジーライクな寄せムーブメント: ★★★★
忍者には単色二頭身がよく似合う: ★★★★★


ソフト名 すいすいローラー
タイトル 本当は怖いさんすう
日付Sun Aug 26 03:13:20 2012  
この一週間というのは最初、リハビリテーションとして位置づけていたのに、フタをあけて
みると、まあなんて肩ひじ張っちゃってガチガチなことでしょう。もっとサクサク片付くタイト
ル(失礼)は、ないの?ってことで三千里、やってきました『すいすいローラー』です。
「たしざん・ひきざん」から「かけざん・わりざん」まで算数の問題が表示され、その答えの
候補となる3つの数字ボードがコースをこちらへ向かってきます。タヌキ・ザ・キャット(仮称)
は自慢のローラースケートテクニックを見せつけながら正しいと思うボードにむかって突進。
選択を間違うと、無慈悲にボワーン!とはじき返されてしまい、正解するまで通してもらえ
ません。そうして頑張って時間内にコースを一周する、というのがこのゲームです。
ちょっと『けっきょく南極大冒険』チックかも。
実際にやってみると、よくできています。水たまりとかカラスも軽く妨害をしてくるなか、
テンポ良く算数の問題が出てきて、スムーズにゲームが進行していきます。
・・まあ、とは言っても「さんすう」ですからね。もうね、「くりさがりのある ひきざん」とか、
出題がカワイイんですからまあ、気楽なもんですよ(ボワーン)・・
すまないキャット、コーナリングでぼんやりしてて問題をちゃんと見(ボワーン)・・・・

しばらく何回やっても100点が取れず、ちょっと焦りましたが、集中力の大切さを教えてく
れるゲームデザインになっていると痛感いたす次第でございます。
「ちょっとアクションゲーム風な算数プログラム」などではなく、軽快にして優良なアクション
ゲームに要素としてしっかり組み込まれている「さんすう」。
だから遊べるし、勉強になる。おっさんの頭の体操にも。「私も使ってます」みたいな(笑)



おすすめ度: ★★★+0.5
出題レベル選択の有用性: ★★★★
ふくしゅう(混合)とおさらい(総合): ★★★★
いじわるすぎない難度設定: ★★★★
操作性: ★★★★
いい表情: ★★★
コナミかカシオのどっちか度: ★★★★★
「あなたが まちがえた もんだい」の表示(笑): ★★★★


ソフト名 ローグアライアンス
タイトル 暑苦しい話
日付Sat Aug 25 23:51:41 2012  
ロールプレイング・ゲームは、MSX2にとって最も相性の良かったゲームジャンルのひとつでした。
グリグリ画面を動かすのは苦手でも、うるさ方の鑑賞にもたえ得るキー・ビジュアルを表示するのに
十分なグラフィック性能があり、2スロットの仕様を徹底した成果として、エントリー機から入ったユー
ザーがどんどん拡張ドライブを揃えていくという、目に見える需要も後押しして、意外なほどに網羅的
な、充実のRPG群がリリースされるに至りました。
その一方で、「MSX2以降対応」という標準的なスペックには、恐らくあらゆるメーカーが苦慮したであ
ろう、いくつかのハードルが存在していました。
漢字ROMなし、FM音源なし、拡張ドライブ接続時のメモリ環境への対応必須、という制約がそれに
あたり、(私を含め)低価格MSX2機ユーザーの数の多さがいかに無視できない規模のものだったか
を如実に物語っていると思います。
そしてこれは個人的な意見ですが、この「足かせ」のついた動作環境が標準仕様として落ち着いた
ことによって、MSX2の移植RPGの世界はじつに実り豊かなものになった、と考えています。
たとえばもし「漢字ROM」がMSX2に標準装備されていて、もしその恩恵をゲームメーカーがためらうこ
となく受け取っていたとしたら・・・私が愛してやまない、幾つかのMSX2版RPGのスクリーンは、かなり
変わり果てた姿になっていたことでしょう。漢字ROMのせいではないので適切な例えとは言えないの
ですが、『サーク』と『サークII』の違いにおいて、いかに文字フォントが与える影響が大きいか、そして
どちらが好ましいのかを、力説したいのは私だけでしょうか?
もっといえば『ティル・ナ・ノーグ 禁断の塔』でシステムソフトが見せてくれた、デモ画面における漢字表
示とゲーム中のカナ表示を使い分ける心意気とMSXらしさへの理解、『アークス』のMSX2版に投入さ
れた漢字環境へのこだわりの奥に垣間見えた初期衝動としての小説志向、『ラプラスの魔』のオリジナ
リティあふれる、楽しく怖い作品性がそのままフォントに憑依したかのような妙味、そして、スタークラ
フト社の一見地味な仕事・・・・巧みにカナ文字に砕きながら原文の空気を損なわない文字詰め表示
の硬質感がささえる、イベントテキストのムード創出力・・・
それぞれベクトルは違いますが、「文字表示」がロールプレイング・ゲームにとっていかに大切なもの
か、画面の印象、ひいてはゲームソフトそのものの性格をいかに大きく左右する力を持っているのか
ということを、いま、ひしひしと感じていただきたいと願う、話のながい私です。

まあそういったような種々の困難を抱えながら、よくこれだけのタイトル群がMSX用にリリースされた
ものだと驚いてしまう今日このごろ。
それにしても『マイトアンドマジック』は本当にありがたかったですね。たまらないゲームだし、MSXシ
ーンに与えた影響も大きかったと思う。見事な移植度で発売され、MSXユーザーにも好評を博したこ
とで、勇気付けられたメーカーも多かったのではないでしょうか。
そんなM&Mの後、ほどなくしてリリースされたのが、この『ローグアライアンス』。
これが立派な「くわせもの」ソフトなのでありました。


まず外見から得られる感触は、相当な本格派です。8人までの編成ができ、プレイの最中に分割し
て進行することも可能なパーティーシステムや、M&Mに近い雰囲気のある魔法システムまわりと、
多彩なキャラクタークラス。
アドベンチャーとロールプレイングを混ぜ合わせたような各種コマンドやモードを駆使した探索イベント。
多くの一枚絵で構成された地上マップと、3D表示の本格的な地下迷宮がもたらす親しみやすい立
体感と実地感。
マウスオペレーションも可能で見た目にも意欲をそそられるようなインターフェイス。(しかし、ここは
男ならキーボードでしょう。すべての操作はキーボードで行えます。こういうところ最高です。ただし
Zキーの連打だけはとにかく要・注意(笑))

私がくわせものと呼ぶ理由は、上記から漂う大本命超本格RPGのイメージと実際の本作品の姿とで
は相当の開きがあり、プレイして肩すかしを食らったと感じる人も多いであろう・・と思うからです。

ストーリーに根本から「使命感」が欠落しています。あらまあ。プレイするうちに明らかになっていく
宿命とか、おそるべき背景とか、奴らにはホトホト困っているのですウッ・・とか、そういうのがない。
すき好んで冒険している連中がぼちぼち冒険に行き当たる話、といえばわりと正解なくらいの、この
ユルさ。(でも本当はそれくらいがプレイヤーの気持ちには近い・・という話はしません)
ゲームシステムは少々難があり、洗練には程遠い、まるでちょっと未完成のまま放置されているよ
うな雰囲気があります。アウトドア、ダンジョンともに、その場でアドベンチャーモードに移行すること
で、より細かい行動をとることが可能なのですが、キャンプでできることとアドベンチャーモードででき
ることが微妙にかぶっていて、なにかとモードを行き来させられることも多く、煩雑な感じに仕上がっ
ています。
そのくせ、アドベンチャーモードは実際かなり「これみよがし」な仕様で、やるべきこと、やらせてみた
いことがまる分かりになってたりする一方、その場に関係の無いコマンドへの応答はそっけないし、
結果的に本当に用がないという、システム的に深みに欠ける印象をうけます。
キャラクターシステムは本格的なのに、戦闘での苦労はゲームを通してみても数少なくて(成長を要
する2、3のハードルとプレイ初期の病気くらい?)、ストイックなパーティー編成でもない限り、攻略
のしがいのあるタイプのバトルではありません。もちろん、やられる時はやられますけどね。

このゲームがときに「難解だ」といわれるのは、ダンジョンのデザインが意欲的で、攻略にそれなりの
時間と手間を要するからなのだと思います。
地上では順調にレベルを上げ、さんざんあきるほど同じ場所を歩き回り、今日はこのくらいでいいかと
言う具合に町へ引き上げているパーティーも、いざ地下の探索となると、かなり勝手が違います。
このギャップをどう説明しようかと考えあぐねていたのですが、そうだ海底調査だ、と気がつきました。
海底探査機に乗り込んで、周囲の地形に気を配りながら、少しずつ進んでいかなくてはなりません。
投光機(ろうそく、魔法のランタンなど)がなくては話にならないし、乗組員の体力も維持できないと話
になりません。
そして必要になるのはみんなの食料。そうです。海底探査機も一緒になって食べているのではない
か?と疑われるほどの勢いで減る食料です。(所持金の大半は食費に消えてゆきます)
『ローグアライアンス』のマップはかなり奔放にデザインされており、大きさも基本的なシルエットすら
もバラバラです。座標情報も存在せず、マッピングはまさに「手探り」なものとなります。そして意外な
ほど巧みにデザインされているので、マッピングも、核心にたどり着くのにも難航します。
仕掛けられた罠や遭遇する敵にも少しずつ体力を削られ、海底の探索はこうして、何度か地上との間
を往復しながら、一進一退の様相を呈していきます。
マッピングは必須だと思いますが、それとは別に何かメモでもとっておかないと、間をおいて再開する
ときに何をしたらいいのか分からなくなる危険性もあります。

ダンジョン攻略に相応の集中力を必要とする反面、表面的なノリがゆるく、使命感もないため、プレイ
面でも、またモチベーションの面でも、本当に「さまよって」しまいやすいのがこのゲームの落とし穴な
のかもな、と思います。
で、そのうえで、このゲームを本当によくリリースしてくれたものだと、あらためて思うわけです。

この3枚組のディスク版ソフトは、その大半を地上各所の一枚絵のデータのために費やしています。
一見なんてことのない絵ばかりです。草木が繁っている、岩がゴロゴロしている、川べり、洞窟の前、
ぽつんと建つ寺院、傾斜のある砂地、古い石壁と丘陵。
まるで夏の昼下がりのだだっ広い庭。そこにそっと寄り添うかのようなBGM。
これをずっと遊んでいると、奔放なタッチで描かれたこれら地上の風景は、次第になじみ深い場所と
なり、絵の使い回しをしていないことの恩恵として表現することが可能となった、その場所その場所の
固有の空気感までもが感じられるようになってきます。
これは、とてもリッチなことの様に思います。
行く先々で少しずつ様相の違う、群生する自然の木々のむこうに、真っ青な空が広がっている。
少量の食料をポケットのなかで転がしながら、延々とあたりを行き来する・・・結構心地が良いんです。
「そうすると地上はユルくて、地下はキツいんだな?」と解釈されそうですが、それは私の説明不足。
全体的に、基本的に、構造的に、恒常的にユルい。それが『ローグアライアンス』の真骨頂です。
つらい海底調査の果てにクルーが見るものはたいてい、とんでもないみやげ話のたぐいです。
ストレスを高め、警戒心を高め、糸が張りつめた頃合いを見計らって、小イベントがワゴンにのってゴロ
ゴロゴロ・・とやってくる。
・・すれっからしのロールプレイングマニアへ向けた、このユルさ。すべてが計算ずくなのかといえば、
そんなことはないのでしょうけど、なんかこれがMSXで遊べることの意義は大きい。当時はブラウン管
テレビにRF接続していたために、画面いっぱいにレイアウトされたこのゲームの繊細なスクリーン表示
は少しゆがみ、はみ出し、字間がつぶれていて、プレイしづらかった記憶ばかりがあるんですが、今な
らそれなりに優良な環境で、このソフトを楽しむことができます。
地味なエンディングも優雅に迎えることができます。

このようなソフトをMSX2に遺してくれた、スタークラフト社に心からの感謝と敬意を表したいです。


ソフト名 大戦略
タイトル 基盤の放つ熱と夜気
日付Fri Aug 24 06:01:29 2012  
私がMSX2を購入し、しばらく経ってから、はじめて買ったソフトが3本くらいあり、そのうちの1本が
これなんです(残りは『ハイドライドII』と『ファイナルゾーンウルフ』。すべてワゴンセール品だったな)。
PC-98シリーズ用『現代大戦略』(システムソフト)の移植であります。サイボーグMSXさんが、この
シリーズ1作目の時点でシステム的にはほぼ完成していて、シミュレーション入門として今でも十分
通用する、と書かれていますが私も本当にそうだと思います。購入した当初は、それこそテープのセー
ブ・ロードに個人的に疲れ始めていた頃で、当時はまだ目新しかったSRAMセーブの快適さだったり、
ジョイパッドも持たなかった私にもやさしいキーボードメインの操作性、マーク3のような家庭用ハードで
は味わえない本格パソコンソフトの風格など(これらはハイドライドIIにも同様に言えることです)、その
すべてが新鮮で刺激的に見えたものですが、このマイクロキャビンのMSX2版『大戦略』は、のちに
スーパー大戦略』『キャンペーン版大戦略II』といった上位バージョンが登場した後であっても、気が
つくとなぜか戻ってきたくなる、いやハッキリ言って私はむしろこっちで遊びたいと感じさせてくれる、
そんな一本になっているように思います。

このソフトにはROM版とディスク版があり、ROM版には前述のSRAMセーブの快適性、ディスク版
にはマップエディタが搭載と、それぞれに特色があります。
近年、私が主にプレイするのはディスク版です。やはりマップエディタの存在は非常に大きい。でも、
ゲームそのものは基本的に同じ内容で、私が感じるこのゲームの魅力は、ディスク版にもROM版にも
同じくあるものでした。
語弊があるかもしれませんが、MSX2版『大戦略』の表面的な素朴さとストレートさが好きです。
ゲーム画面が、全体としていい風合いになっている。意図したものか結果としてそうなってしまったの
かは分からないけど、「これこそがホームコンピュータの画面だ」と主張したくなる、なんとも人懐っこい
画面のように思えるのです。

悪い意味で引き合いに出すようで申し訳ないのですが、『スーパー大戦略』は確かにキリっとした良さ
がメイン画面から伝わってきます。かっこいい。ただ、戦闘画面がいまひとつ。
PC98版『大戦略II』なども当時、一部では冷たい印象があると言われていたようですから、やはりバー
ジョンアップにともなうミリタリー度の本格化がもたらす影響というのは(良し悪しを問わず)、少なから
ずあるんでしょう。

MSX2版『大戦略』の素朴さとストレートさ・・
・・主力戦車とはすなわちレオパルド2のことであり、輸送ヘリとはつまりイロコイスのこと・・という明快
さも、好きな人間からしたら魅力以外のなにものでもないし、戦闘画面に垣間見えるホームコンピュータ
感はなかなかのものだと思います。えー大変、語弊があるとは存じますが、一見かわいらしい。
そしてマップエディット機能を使えば、わりと無神経な存在である航空ユニット(偏見ですか?)を使用し
ないマップ(空港をゼロにする)で陸戦三昧、という楽しみ方もあります。

まあ後はなんといっても「Now thinking.」(考え中)の表示です。これのとなりで、アスタリスクがチカチカ
・・と明滅をくりかえすのですが、これが、大好きなんです。

いまの世の中、あらゆる現役ゲームユーザーから「ダサい」の一言ですまされそうなMSXの大戦略。
しかしまさにこれから先、ホームコンピュータの精神があらためて求められるに違いないと勝手に思いこ
んでいる私は、この大戦略だってきっと良さを分かってもらえる日が来るのだろうと勝手に思っています。
蛇足ですが、マニュアルの表紙には、ごく小さい文字で、
「We must conquer war, or war will conquer us.」
と書かれています。



予定が詰まっているおすすめ度: ★★★
わりとのんきなおすすめ度: ★★★★
対CPUのエッセンスとしての2か国戦: ★★★+0.5
2人対戦: ★
ジョイスティックも対応してます: ★★★
キーボードの操作感: ★★★+0.5
ビバ! イルミネーション ( 3 ) ・・・ Now thinking. ( ・* )


ソフト名 FROGGER
タイトル おいおい、そんなとこでなにしてるん?
日付Thu Aug 23 06:59:32 2012  
『フロッガー』はいつだって私のインスピレーションの源です。というか、フロッガーとはこういうゲームだけど、
なにか違う・・というモヤモヤがある。そのうえで、やっぱり好きだ、というタイトルですね。
カエルが車道を横切る、というところでもう勝っています。ぶっちぎりです。ここにキュンとこないのなら、そも
そもフロッガーになぜ目をつけたのさ?って話ですよ。
このキュン地帯を越えると、わりともうゲームは終息へと駆け出している状態です。計画的に川を越えること
が求められる上に、好機を見すごせない短期勝負です。大小の危険に道を阻まれてはいるものの、この一帯
はもはやカエルにとってのテリトリーなので、自分が動かしていながらも「ほれもう一息だ。うまくやれよ」、と
いう感じです。
なんでしょう・・・これは、「フロッガーまちへいく」ではなく、「フロッガー川辺へかえる」というゲームなわけで
すよね。完全にアウェーなキュン地帯の放っておけない雰囲気、そして、テリトリーでその日のねぐらを探す
カエルに感じる「距離感」・・カエルのことが大好きな人間の心をくすぐる、粋な構成になっているように思え
てきました。

いっぽう、何かが違う、という気持ちのひとつの原因としてはゲーム画面があると思います。もっと色の使い
かたをシンプルにしてみたほうが味がでるように感じます。私がたまにいうところの「セロファン的」なデザイン、
単色を主体として車や川辺のもろもろを表現すれば、より好ましいものになる気がします。
・・でもそれって、LSIゲームへの思い入れが影響しているんじゃないの?って自分でとりあえずつっこんで
おきます。(たしか学研が出してたような)

あとゲームそのものにも、発展をさせていく余地はあるでしょうし、時にはそういう部分に思いを馳せたりもし
てしまいますが、やっぱりこの軽妙さ、心理効果を伴う遠近感と全体をおさめるスケール・・、これぞまさしく
『フロッガー』なんだな、とあらためて思います。



一般おすすめ度: ★★
ケロ度: ★
トード度: ★★★
残機のカエルはそれぞれ別デザインってのはどう?: ★★★★
トレンチコート拾って街に歩いて戻ると面クリアってのはどう?: ★
カエルならば・・・(参照:『泳いでタンゴ』)


ソフト名 ダビデII
タイトル 四半世紀ねむる
日付Wed Aug 22 05:00:24 2012  
『ダビデII』、私などはかなり後に中古で入手したクチですので、いまひとつ
リアルタイムでプレイしていた方々の複雑な心境は掴みきれないとは思い
ますが、おそらく、ひたすらに、「もしかして・・・」という気持ちを抱きながら
遊ぶというのが、このゲームの唯一の生命線というか、やる気(笑)に直結
する原動力になっていたのでは、と考えます。
要は、このかわりばえのしないゲームが、なにかしらのきっかけで、様相を
変え、プレイが新たな局面に突入するという、願望の混じった期待を胸に、
アナザーワールドへの「鍵」を探す、それこそがこのゲームのテーマですよ
ねえ・・・と言ってみたいんです。
ゲームそのものはシンプルで、2〜3分も遊べばこのゲームの大抵の要素
はすべて出尽くしたようなもの。プレイヤーの多くはそこで何を見るか。
流れる背景を、地形を見るんです。
山岳、船舶、コンビナート、駐車場、鉄道、海水浴場、空港、ドーム型施設・・
意味ありげにレイアウトされた多彩な背景キャラクタが、プレイヤーの「もし
かして・・・」という気持ちを煽(あお)ります。
そして、やがて彼らは察し、諦めます。これは、ここには、なにもない・・

「スクロール・シューティング」と「謎」の組み合わせは多くの熱狂と、深遠
なまでのロマンを生み出してきました。その源泉ともいうべき存在である
『ゼビウス』(『ゼビウスファードラウト伝説』)を筆頭に、MSXには数多くの
名作シューティングがあります。
まあ『ダビデII』とずっと無縁でいたとしても、まったく困ることなんてない。

ただなんというか、「なにもないところで何かを探す」という行為を、どうしても
「無益なものだ」とは言い切れない私がここにいます。困ったもんですな。



おすすめ度: ★
残された謎: ★
敵キャラに名前を付けたりしながら遊んでみよう: ★
撃つ/避けるのウォーミングアップ適性: ★★+0.5

あの舗装道路はもう調べたのか? (参照:『サイオン』)
地上攻撃が不可能で、どうやって先に進むっていうんだ (参照:『サイオン』)
敵の見えない攻撃?そりゃ厄介だな・・ (参照:『サイオン』)


ソフト名 ヘリタンク
タイトル 真・ヘリタンク(仮)
日付Tue Aug 21 08:08:53 2012  
ヘリタンク、という名前を聞くだけでまずは超硬派な内容を想像してしまうのが、「ヘリ
タンク」にとっての不幸なのだと思います。実際はそんなに言うほどヘボじゃないし、きっ
とプレイする人の心をわしづかみにする魅力が巧妙に隠されているはず。
・・といった風な、「昔のゲームを今の自分が楽しむ」というスタンスで相変わらず懲りず
にやろうと思います。

「ヘリタンク」は戦車のゲームです。戦車をふりまわし、画面上の敵戦車を撃破してゆき
ます。全滅させるとボーナスが加算され画面に表示が出ますが、基本は面ごとの敵を
全滅させてまわるゲームだと理解しています。
ステージ構成は全9面あり、それがタテ・ヨコに3つずつ並んでいます。それぞれのステ
ージには障害物としての壁、そして樹木があり、ステージの上下左右は隣接するステー
ジへと繋がっています。このゲームの独特な部分として、プレイヤーの砲撃は壁に当た
ると跳ね返るということ、そして樹木は砲撃で少しずつ除去することができ、そのうちの
約半数は砲弾が勢いで貫通してしまうということが挙げられます。
通り抜けたいので樹木を撃つ →樹木を撃ちぬいてその奥の壁に当たる →跳ね返った
砲弾にプレイヤーが被弾する・・という状況はままあります。素早い操作を要求される時、
または戦車がたいへん混み合っている(笑)とき、思いがけない一発の弾に泣かされるこ
とがあります。

MSXのソフトに限らず、戦車が好きな人が、戦車の魅力をあじわえるゲームというのは、
おそらく相当に数が少なく、多くの戦車ゲームに対して、常に何かしらの不満がついて
回っているように思います。
個人的な好みから言わせてもらえれば、やはり砲塔が車体から独立して回転することに
より「進行方向とは別の方向への砲撃ができる」のが基本であってほしいのに、そういっ
たものは少数派といえる状況でした(アタリ仕様の方向キー+2ボタンではまあ仕方の
ない話)。メジャーな存在である『タンクバタリアン』(バトルシティ)も、その点ではヘリタン
クとまったく同じです。
そして私が求める戦車らしさその2、「存在の重厚さ」・・・世の戦車ゲームは、コントロー
ルパッドが多数のボタンを獲得したのをこれ幸いと、少しずつ砲塔回頭路線へとシフトして
いくのですが、それと同時に機動性能・攻撃手段のハイパー化も実装されるようになりま
す。よけいなことを。
ハイパーな戦車など要らんのです、それは噴水ですか。戦車はボゥーン、と大砲を発射し
たら、しばらくは時間が掛かるものなんです。いや、実際には掛からないものかもしれませ
んが、そういうタメの存在が戦車の重厚さや、手に指に伝わるリアルさを生むんだと思う
のです。わかってくださいよ。
と、ここまで書いて『ヘリタンク』本題に戻ることに多少の不安を感じる方もいらっしゃるか
も知れませんが、ここからのヘリタンクの爆発力に御期待ください。

ステージには番号が振られ、1から9までの数字が左上に表示されます。敵戦車の配置
はランダムに毎回変化しますが、この面のつながりと、各面ごとの壁や樹木のレイアウトは
完全に固定されたものです。これまで漫然とプレイするのが基本だったために、無計画に
適当な方角からステージを抜けるのを繰り返し、敵のあからさまな初期配置に憤死したり、
「・・ヘリタンク」と意味ありげにつぶやいてみたり(指は電源に伸びている)と、ひた隠しに
されているのであろう面白味、すなわちゲームのコアにたどり着くことはなかったのですが、
今回はそれが少しだけ見えてきたような気がします。
ちゃんとクリアを目指してプレイすることで、印象がちょっと変わったからです。
この自機は鈍重です。そしてそれは案外といいものです。跳ねかえり弾で自滅するスリル
が常にあるのは、戦車の動きの鈍さにたいする、砲弾の速度がかなり速いからです。連射
はきかず、終始単発なのですが、どの戦車も例外なく一撃で破壊できる砲弾には重みが
あります。
となれば、肝心なのが戦車の位置取りです。画面が更新された直後には敵戦車の姿はな
く、プレイ開始直前になって判明するランダムな配置加減も悪くありません(たまに、どうし
ようもないケースも出てきますが)。
ゲームスタート当初は、じつは自機の方が動きは素早いです。しかし、ステージを重ねると
敵戦車の機動力がグンと増してきます。基本は撃たれる前に撃つ。そのために、地形を効
果的に利用して、「素早く」立ち回ることが重要になります。

なぜに「素早く」?それは、奴が・・ヘリが出てくるからです。
たとえばドルアーガの塔はドルアーガの塔であり、「ウィルオウィスプドルアーガの塔」では
ありません。『ヘリタンク』におけるヘリが、分不相応なまでにしゃしゃり出てきていることに
は間違いありません。
かなり情けない存在感のヘリが、時間ですよと登場します。プレイヤーの戦車をシンプルな
アルゴリズムで追い、その小ぶりな機体を直接ぶつけるために。
このゲームではタイム表示はないので、だいたいの印象の話になりますが、後のステージ
になると、ヘリは結構早めに登場してきます。敵戦車を全滅してまわるにせよ、このヘリに
は対抗策がないので、いったん別のステージに逃れるしか道はありません。
各ステージは、移動すると常に敵戦車が最初の状態に戻ります。
それでなにをもって全面クリアとするのか?といえば、各ステージを最低1回ずつ全滅させ
れば終わり、なのではないかと考えたわけです。そうしていざ全てまわろうとすると、これ
がなかなか大変です。
そうこうしていくと今度は、ステージの並び方が気になってきます。不規則な並びなのです。
はじめは1面。ここを上に抜ければ2面、3面とつづいていますが、この列の左側は4、6、
8面、右隣が5、7、9面という配列です。
もしかして、ステージ1から9まで、順にクリアーしていくのが正しいのか?
ただしこの配置では一筆書きの要領で移動していくわけにはいかないので、必要に応じて
戻ったり寄り道したりしながら、番号をたぐるようにプレイすることに。
そこで感じたのは確かにヘリタンクのゲームのコア・・・・だったように思います。
エンディングがなさそうだったのが、もったいないと思いました。終わっても良かったのに・・
終盤のプレイはそれくらい納得のいくものでした。
いや、ひょっとすると条件を満たしていなかったのかもしれない。
・・そして今、私はこのゲームの説明書をさがして部屋中をあちこち突っつきまわしています。
どこかに転がってるはずなんだけどな。

まあMSXで2番か3番目に感触のよい戦車アクションゲームなのでは、と思います。



おすすめ度: ★★+0.5
操作性: ★★★
クイック&デッド: ★★★★
戦車感: ★★★+0.5



ソフト名 オイルズ・ウェル
タイトル 巻き取り式 うわばみクロウラー
日付Mon May 8 00:55:48 2006  
砂漠に眠る石油パレットをかき集めるため、自機ドリルビットを操作して地下世界に
もぐりこみます。なぜかエイリアンたちの先客がおり、右往左往しています。
かれらウージーズは、ドリルビットから地上へ伸びるパイプを、通行の妨げになる
物体として、瞬時に食い破ってしまいますので、先端から吸い取って対処します。
画面上のすべての石油パレットを集めたら、ステージクリア。ドット・イート型のスネ
ーク・ゲームのようなものです。分かりやすいですね。
ドリル・ビットは、巻き取り式の電源コードのようにシュルルッと引き戻すことが可能。
かなり高速です。トリガを放せば止まってくれますが、思い通りに調節するのはムズ
いので、少しずつ戻すのが常套手段。逆に、ウージーズがパイプの横っ腹に接近し
てきたような場合は、ズバッと戻します。ウム、こりゃー快適だわ。
しかし、迂回してくれりゃいいのに頑迷な直進を繰り返すウージーズに気をとられて、
ドリルビットを巻き戻してばっかりいたら、画面の深い位置にある石油パレットがいつ
までも残ってしまいます。そして、持ち時間がどんどんなくなります。
そこで登場するのが、パワーエサ、違う違う、なぞの物質「ペトロミン」であります。
これを取ったとたん、周囲のスピードがガクッと落ちて、ドリルビットが仕事に専念で
きるという、ありがたいアイテムです。ステージに1個しかなく、持続時間もまあまあ、
そんなペトロミンですがもう手放せません。そのほかの浮遊物体にはボーナス得点
源である青いゴブレットと、先端に触れるとアウトとなる爆弾があり、それら全てが、
右から左へ、左から右へと、ただただ流れゆくばかり。

そんなゲームが『オイルズ・ウェル』で、もうあんまり付け足して言うこともないんで、
ここらへんで無駄話をしてもいいでしょうか。
ドリル・ビット。この「チリトリおじさんをのみこんだウワバミ」のような小悪党によって、
地下のハイウェイを寸断されてしまう、ウージーズの連中を見てやってください。
せいぜい7×7ドットくらいで、書き換えパターンもなく、ツラーと通行する、やつらの
素朴さ。およそ海外ゲームのエイリアンらしからぬ可愛らしさ。目に入れたらシュッ
と溶けてなくなりそうな小ささ。石油といっしょに地上へ吸い出され、手早く洗浄され
て送り返されるので(想像)、いつでも真っ白な、やつら。
SQUISH’EM』などと同じく、これもすごく平和なゲームだと思う。
 タイムオーバーで1ミスになったからといって、回収した石油パレットが振りだしに
戻ったりするわけでもなく、気楽に遊べるのがいい。

かりに、おなじ操作を繰り返したとても、そのつどサウンドに変調がかかっていて、
奇妙なリズム感が生まれている点や、グラフィックの立体感にはあまりこだわりが
ない雰囲気なども、このゲームにとってプラスに作用しているように思います。


おすすめ度 : ★★★
座敷わらし度 : ★★★★
適度にいうことをきかない操作感 : ★★★★


ソフト名 アルファスクアドロン
タイトル 要・部品全交換/涸れた地平線
日付Sun Feb 12 21:06:13 2006  
われらが《MSX戦闘ヘリ部隊》は、向かうところ敵なしである。しかし残念ながら、ヘリ全般、
大気圏内においての活動を視野に入れて造られた乗り物であるゆえ、宇宙空間での戦闘
には、そこそこ不便する。単独行動も多いが、異なる部隊との連携によってこそ存在感が際
立つ。例えば『戦場の狼』のように、最前線までスーパージョーを送り届けたりもする。もっと
スーパージョーを支援してから離脱しろ、との声もあるが、奴なら大丈夫。きみも、ちょっぴり、
ヘリに興味が出てきただろう?ここに転属申請書を用意した。持っておきたまえ。
 今日わたしは、ここに客員講師として招かれている。わたしは実地訓練が好きなのだ。ゆえ
にこうしてコックピットの中で、きみに手取り足取り、宇宙船操縦のノウハウを教えることにした。
まあ、楽にしたまえ。では出撃する。
その発進スイッチを押すのだ。この機体はパイロットがちゃんと面倒を見てやらなくちゃいかん。
スイッチは、一度たりとも放しちゃいけないぞ。よし、船体がぐらつきはじめたので、滑走路から
はみ出さないようにコントロールしてみたまえ。言っておくが、発進スイッチから指を離すなよ。
機体は、どんどん加速する。ああ西暦2988年、荒涼たる地表上で、やたらと燃費の悪い
宇宙戦闘機が飛び立とうとしている。この横揺れはひどいな。うーむ、まだ加速が必要か。
 発進スイッチを確実に押さえていろよ。いよいよ離陸準備完了を知らせる赤ランプが点滅を
始めた。よし、機首を上げ、離陸せよ。この機体は、レバーを一度でも放すと離陸を中止し、
一切の操作を受け付けなくなり墜落する。むかし、このような安全装置がはやった。
 ひとまず安心な高度に到達すると、リラクゼーションを促すBGMがコックピット内に鳴り響く。
そうすれば、もはやその発進スイッチをおさえておく理由もないだろう。ワープ・ゲートが付近を
うようよしているので、そのジャスト中心を通り、異次元へと行くことになる。ゲートを逃しても、
すぐに別のゲートが向かってくるだろう。平和な宙域である。が、ここで職務放棄をしようという
考えは、引っ込めなければならん。燃料計をみたまえ。離陸時とまったく同じペースで燃料が
減っているからだ。はやくパトロール・プランを遂行して戻ろう。そして、燃料供給弁をもういちど
ちゃんとチェックしてもらうように言ったほうがよい。
あわてず騒がず慎重に。サッと。ブラックホールの、ジャスト中心をくぐりぬけるのだ。失敗する
と、我々は爆発する。しかしこれは比較的たやすいであろう。ワープゲートは敵ではないので、
飛び跳ねてこっちへ来たりはしない。異次元へのジャンプが成功した。いよいよ、アンドロメダ
軍のエイリアンとの接近遭遇だ。どれ、わたしがやって見せよう。敵は2機編隊を組んで、こっ
ちに寄ってくるぞ。攻撃準備!ショットボタンはここにある!この発進スイッチで、ツインショット
が撃てるようになっている。まあ、ミサイルが発進すると考えたら分かりやすいだろう。このように
操縦系統の部品構成をシンプルにすることで、高いメンテナンス性が得られるという考え方は、
上層部から爆発的に支持されているのだ。離陸直後に撃ちたい場合どうするのか。しらん。
エイリアン接近中。ヘイヤ!ヘヤッ!敵機撃墜。ワープ・ゲートが出てくるので、ここから離脱
できるぞ。それでは、操縦を代わってくれたまえ。
無事に異次元から脱出したわけだが、ここから先が気を引き締めてかかるべき難関である!
さよう、大気圏への突入、そしてアルファースクアドロン本隊のある地上基地への帰着だ。
ここで注意することがある。ここにある、この高度計を頼りにしてはならん。場合によっては高度
7000メートル以上もの誤差が生じることもある、恐ろしい代物なのだ。しかも、最後の最後に
うまく帳尻を合わせてくるという、バリくせ者。だから黙って放っておくように。この機体は高度に
よって、逐次、必要な視界をパイロットに提供してくれるようにできている。
着陸モードに移行する高度まで降り、着陸ガイド用ビーコンを受信すると、マーカーが表示さ
れる。このマーカーを中央に合わせることで、滑走路への道がひらけるはずだ。簡単なようで、
実際はちょっと手間取る。時間制限があり、十数秒後には全動力がカット・オフされるのだ。
それは墜落を意味する。だが悲観することはない。なにかしら意味があって、このような仕様
になっているのだろう。そうでなければ、なにかが間違っている。
下降の操作をしながら、マーカーを合わせるのがポイントだ。つまり高めに位置し、マーカーが
中央にきた時に下降キー(カーソル上)を押していることが条件であるようだ。
誘導に成功し、滑走路が近づくと、われらのじゃじゃ馬が最後の抵抗をする。整備班のチュー
ニングが遺憾なく発揮された、この機体のアンチ平衡感覚に手刀をおみまいしてやれ。
ズシューン!

夜景を楽しむヒマもなかったが、無事でなによりだった。
きみは、この幸運な帰還のあとで、それでもまた飛び立って行くのだろうな。さらなる幸運を。
わたしはわたしの戦場へ戻るとしよう。


おすすめ度 : ★★
画面処理の軽快さ : ★★★★
遠洋漁業感 : ★★★
全99面を視界に入れたデザインとバランス : ★
アンドロメダの言い分 : ★★★★
小さな遊園地、自慢のジェットコースターに乗ろう : ★★★


ソフト名 エクセリオン
タイトル つきさすフォーク、ばらまくナイフ
日付Sun Jan 29 07:12:25 2006  
面白い、よくできている、頑張っている‥などなど、ゲームソフトへの評価の仕方にも、
いろいろなニュアンスがあります。ただそれらは、あくまでも個人の主観によるものなので
大勢によって共有することが難しいところも少なくはないでしょう。しかし、各人の認識が
たとえ一致しなくとも、それぞれの「ものさし」によってゲームソフトへの印象を言葉にして
行くことは、意義があって、また楽しいことだと思います。くるしくても楽しい(笑)
MSXのような、長い年月にわたって一線で活躍し、ハード・ソフトをめぐる歴史の流れを
さまざまな視点から見渡すことができるマシンであれば、なおのことであります。どのジャン
ルにしても、競合相手には不自由しないでしょう。

『エクセリオン』は、ライバルが「外にも内にもいる」きびしい状況下で奮闘してきました。
なにしろファミコン版の『エクセリオン』といえば、本当に遊べる屈指の家庭用シューティング
ソフトであると私が勝手に位置付けるまでもなく、たいへんな良作だと思いますが、MSX
版自体にも『Zorni ExerionII』という、やや焼き直し的な雰囲気の続編があり、下手を
すれば危うい位置に。また、proteusさんのコメントによれば、セガのSGシリーズ版も相当
ナイスな出来の様子。MSX版エクセリオンに幸多からんことを!じゃなくて、どのような良さ
があるのか?話、長いね。
単純に続編『Zorni ExerionII』との比較をするならば、『エクセリオン』のほうに軍配があ
がるでしょう。動作はクイックだし、バックの空色が黒いぶん、キャラクタが映えています。
自機および敵のデザインもかなり異なり、どちらかといえば、これも本作の方が上。
しかし最大のポイントはゲームの進行感覚でしょう。ユーザーの要望が多かったのか、本作
には無かったボーナスステージが付いた結果、続編『Zorni』のプレイテンポは落ちました。
ステージの切り替え処理で画面全体がまたたく感じになっているのと、ボーナスステージ前
の毎回のメッセージ表示で、ぎこちなさが生じてしまったように思います。

このMSX版『エクセリオン』の、どんどんステージを移行してゆく感覚が、とても好きです。
厳密には固定画面なのに、奇妙な距離感のある立体的な背景が流れてゆく中で、一連
の継続した飛行感覚が得られ、本当に種類の少ない敵キャラクターが印象的に動く様子
や、画面内の位置取りによって自機が仰角を変え、(FC版ほどではないが)慣性も加わる
アナログ的なスリル感からは、パッと見ただけではうかがい知れないような、「力点の置き方」
の明らかな違いに気付かされます。本作にしても、画面転換の処理が別の意味でぎこちな
いものであることは確かなのですが、その様子すら心地よい気がするのは、その「力点」が影
響しているということかも知れません。

1万点で1機を追加したきり、深く沈黙するエクステンド条件も味があります。ストーリー性の
あるスクロール・シューティングとはプレイのモチベーションも多少異なりますが、つねに選択肢
の一つとしてあっても不思議ではない、オリジナルのテンションを誇る1本です。


おすすめ度 : ★★★ +0.5
音のバリエーション : ★★
操作に対する画面全体のリアクション : ★★★★
ゲーマー心中度 : ★★
すまん、あとでまた会おう : (参照『イーグルファイター』)
野性的未来空間の幻惑 : ★★★
おいしい敵、きらいな敵をバランスよく調理する : ★★★★



ソフト名 アルファロイド
タイトル おたのもーす
日付Mon Oct 10 07:05:47 2005  
「ロボのかっこよさ」って何だろう。いろいろなメカが装着でき、いろいろな
強い攻撃が可能である事にちがいない。オリャァ。この『α-ROID』をプレ
イしながら、そのような思いがよぎります。
強力なマシーンを駆る楽しさは、なかなかゲームでは味わえません。正味
強力
だとゲームが簡単になるからで、本当は強いけどやられた、という事に落
ち着いた挙句、基本スペックの自慢話が始まることに。これがロボの宿命
というやつです(ほんまかいな)。

この作品のロボは宇宙空間でのハイパーな中・近距離射撃戦と、地表上
でのスポーティーな空手勝負の両方に抜群の力を発揮します。アニメなど
を見て、ときどき「このメカが人間の形をまねて作られる必要がどこにある
んだ?」と首をひねりたくなることはよくありますが、『アルファロイド』世界
のロボの場合、あのようなフォルムが重要であることは一目瞭然。 そこが
まずエライ。そして、空手バトルの際には飛び道具を使わないというフェア
プレー精神に拍手。しかしその勝負には見返りがあって、勝利すると追加
装備がもらえます。この律儀なロボは、3択で1つだけを取るんですねえ。
 とにかくこの装備がうれしい。2ウェイ、5ウェイのサブ・ビームや連射装置、
ソリッド・ボディ(よくわからん)、アクセラレータの類、旅の素浪人が中盤に
繰り出す秘剣のような二重レーザーなど、雑多なものが10種類程度あり、
それぞれのカテゴリーの拡張スロット(?)に収まってゆきます。
宇宙空間においては、こうした各デバイスの支援なしには苦戦必死のロボ
が、パワーアップをめざして空手アクションに向かい、強まったり、ドツボに
はまったり、というのが『アルファロイド』の図式ということになります。

ゲームデザインがあまりにも意欲満点すぎて、こちらが拍子抜けしてしまう
怪作として、たとえば『パイパニック』のような作品にも通じるハイ・インパクト
な一本。シューティングとしての出来も、格闘アクションの出来も、評価不能
のまま、勢いで押し切られそうな空気が漂います。暴走するロマン。
でもひとつだけ言えるのは、自分はこのゲームを「シューティング」として、あ
るいは「格闘アクション」として遊ぶのではない、ということ。
「素手で格闘もしたりするシューティング」の世界を楽しむためにプレイする。
遊びながら、「もったいない」とか「イカスー」とか「わからん」といった言葉を、
ロボに浴びせます。お前は正真正銘の、れっきとしたロボだなあ、と。


当初、この文章は【レイディアント・シルバー・カラテカ】という
タイトルにしようと決めていたのですが、COLOR15,4,4さんが
”ロイド系”の傑作として、『アウトロイド』や『ウォーロイド』を紹介
されていたので、「ボクも混ぜれー」という感じの題にしました。
(【道場破りロボはトコロテンレーザーの夢を見るか】ってのもアリかもね)
まあ、いいヤツだし、楽しいゲームです。


おすすめ度 : ★★★
視聴率の低いロボアニメ感 : ★★★★★
醍醐味 : ★★★★
スットコなファイト度 : ★★★★
全体の躍動感 : ★★★+0.5
リスタート機の窮状 : ★★★★
敵キャラのバリエーション : ★★★
「OID(オイド)系」に加入希望スル : (参照『エクゾイドZ』)


ソフト名 ブロッケードランナー
タイトル 奔馬のように
日付Sun Sep 18 03:42:39 2005  
 わざわざアステロイド・ベルトを通って地球へ向かい、着いたらまた繰り返し。「なんて
酔狂なゲームだ」と思いましたが、マニュアルのエピソードを読むと、このソフトに対する
淡白な印象も、少しまともになりました。地味なゲームですが、こういう味付けには気合
が感じられます。

ITI-103を先頭とする4隻の宇宙船団が、重要な物資を地球へ向けて輸送中、敵対する
エイリアンの妨害に遭い、アステロイド・ベルトへと追いやられます。 遠隔操縦なのか、
AI制御かは不明の追尾式機雷や、エイリアン船が自爆攻撃で次々に船団に襲い掛かり、
熱転換シールドはオーバーロードの危機にさらされます。
たとえ船が破壊されたとしても、後続のITI-102以下の3隻へと任務は引き継がれますが、
のちに大変な苦戦を強いられるのは目に見えています。

3D視点で、かつコックピット・ビューに近い構成のため、ダイナミックな操縦感のあるゲー
ムになっています。当たり判定はややアバウトで分かりにくいように思いますが、多少の
衝突には持ちこたえられ、時間を置いて回復するシールドがあるために、それほど神経を
とがらせる必要もないでしょう。そのかわり、敵は恐ろしくしつこく追いかけてきます。
ミサイル攻撃はよく考えて、要所にのみ行うようにする必要があります。40発はあまりに
も少ない。しかもロックオン状態で射出しないことには、まず役に立たない代物。 そうこう
するうちに、相手は自爆モードに入ることとなります。
ごくまれにアステロイドに紛れているアイス・クリスタルは、エネルギー源であり、シールド
の熱を引き下げる働きをします。センサーが感知してアラームが鳴ったら、できる限り回収
にまわりたいところ。そろそろ来るなと思ったら、多少のダメージ覚悟で機雷を放っておく、
というのもアリだと思います。

 当船団が一列にズラーと並んでいるのだとしたら、先頭が必死にあれこれやってる間、
後続はなにをやっているのでしょうか。「コントロールが移った」とメッセージが出ますが、
もしかすると、こちらこそ無人の遠隔操作なの? 人知れぬ死闘というやつでしょうか。
忘れられがちなのが、F1とF5によるスロットルの制御で、加速すればそれだけ地球への
到着も早まります。ただし、なにかの爆発や衝突に対して非常にもろいので、常に管理が
必要。エイリアン船をひきつけて戦う際にも、基本的には中速以下で行うべきでしょう。

画面の中央、やや下にグリーンの小窓がありますが、あの中にある白いドットの位置が、
船の可動範囲における現在位置を示しています。 端へ行くと、メインスクリーンにライン
が表われ、明滅してこれ以上そちらへ行けない事を知らせます。カーソル操作も上下が
逆に設定されているなど、本格派の雰囲気があります。もう少し、敵やミッションのバリ
エーションがあったら良かったでしょうね。ファミコンの「スターラスター」に外伝があった
ら、きっとこんな1シーンもあるだろうなと思わせる雰囲気は、個人的に大好きです。

 このゲームは、「プレイヤーのスキルに対応して自動的にレベルをコントロールする」と
うたっています。そしてゲームオーバー画面には「SHIPS LEFT」の項目があり、終着点
があることを匂わせます。 「きみ、ヘタやなあ」と思わせておいて、先への道を切り開く
戦略もカギになってくるのではないでしょうか。結局、それもつらいよなあ。

おすすめ度 : ★★★
サウンド : ★★★
3D性 : ★★
シューティングにしなかった選択 : ★★★★
船団を分割し、別働隊を組織すべし : (参照『ローグアライアンス』)





ソフト名 SQUISH'EM
タイトル 天の川の集い〜第2会場
日付Fri Aug 12 06:20:59 2005  
アスキーのROMPACKものは、フットワークの軽さが魅力です。短い時間にちょっとだけ
プレイしてもよし、今日こそはクリアだ、と意気込んで2分後に電源を切ってもよし、「これ、
なんだっけ?」ととりあえず画面を確認するのもよし(ひどいなあ)。強力な名作も多くあるし、
迷作もけっこうある、MSXになくてはならない存在。カートリッジ外観の素っ気なさもいいん
ですよね。

タイトル画面に「びんぼうは、つらいものだ・・・・・」と表示される『ムーンランディング』、硬派
SLGのNEXA社が放つ、宇宙動物園の青天下のトラブル・シュートの騒乱一部始終絵巻
キャプテン・コスモ』、俺のMSXちゃんは頭いい『ザ・ブレイン』、《MSX戦闘ヘリ部隊》から
つるし上げをくらいそうな『ヘリタンク』などなど、部屋の片隅からポロッと出てきた永谷園の
「スターウォーズ・エピソード1ふりかけ」の小袋のように、時間を超越した味わいを持った、
輝ける殿堂ですな。いいのかな。

『スクイッシュゼム』を制作したのは、同じくアスキーから『TURMOIL』というソフトも出して
いるシリウス・ソフトウェア。妨害をクリアしながらビルをどんどん上ってゆく、アーケードの
『クレージークライマー』のようなゲームなんですが、操作系統は単純明快、窓も壁もない
ビルの鉄材を伝っていくという感じ。
建設途中か、それとも廃屋ビルなのか? 分かっているのは、各階に1匹ずつ、エイリアン
がいて右往左往しているという点。主人公のアドベンチャー君は、同じ階にいるエイリアンに
触れるとアウトとなるので、よけて通るルートを考えながら進みます。また、踏みつけること
によって一定時間エイリアンを封じ込めることができます。復帰した相手にはもう踏みつけ
攻撃は通用しないので、好機を逃すと苦戦することも。踏みつけの動作は移動操作と組み
合わせて、タイミング次第では「飛び越し」にも応用ができる、自由度の高いアクションで、
軽快な操作性に支えられて感覚的にプレイできるレベルにあると思います。プレイヤーの
アクションに合わせたサウンドが、リズムよく、スリルかつコミカルな感じを演出しています。
最上階などでじっとしていると、やがてアドベンチャー君がモソモソとしはじめますが、地味
ながら動きの芸の細かさも持っています。

しかし、なによりも素晴らしいところは、全体の開放的な感覚、「楽しく遊んでリラックスして
ほしい」とでも言おうとしているかのような、ソフトウェアからプレイヤーへの視線と主張が
感じられることです。エイリアンのバリエーションがその最たる例で、外見を含め、いろんな
ヤツが出てきますが、それぞれが特徴をそなえているけれど「極端な差」はないし、大体に
おいて「あまり邪魔してこない」。ノロいヤツも後半面にちゃんと顔を出したりするし、全体の
テンポが上がっていくにせよ、「プレイヤーをしめつけよう」という意図は最後まで見えない。
単にヌルいだけじゃないかと言われそうですが、ステージの鉄材の配置、落下物、そして
のんきなエイリアンたちが、これだけ奔放に画面上を「支配」していると、魅入られたように
やられることもある(と、いうことにしておいて)。「Squish’em(スクイッシュ・ゼム)」とは、
「やつらを踏みつけろ」って感じだと思うけど、このゲームでは「ふんづけちゃうヨ」な雰囲気
があります。『TURMOIL』もそうですがとにかくカラフル。ステージ背景やスコアの表示枠
までもがゲームの進行にあわせて次々とカラーチェンジしてゆく様は、華やかというか、
ほっこりとします。(舞台がとてもシンプルだからこそ可能なことなのでしょう)
ちょっと「ビバ・イルミネーション祭り」気分です。

とりたてて何がスゴイという事はないけど、ゲームデザインの独特の作法というか心意気
が感じられて、渋いなあ、いいなあ、って思います。


おすすめ度: ★★★
ホーム・コンピューター度: ★★★★
操作性: ★★★★
含蓄のある(?)サウンド: ★★★+0.5
座敷わらし度: ★★★★
シリウスの「はみ出るスコア表示」: ★★
まて、それは1UPじゃないか?: ★★★
銀河共同体度: ★★★★
エイリアンは危険なんだよウワァァァ:(参照:『ステップアップ』)


ソフト名 爆走スタントレーシング
タイトル わんぱくオート・デュエル
日付Sun Jun 19 08:35:21 2005  
『カー・ジャンボリー』という、なんとなく開放感のあるタイトル。『爆走スタントレ
ーシング』という、激しさのあるサブ・タイトル。あの『バトルクロス』の開発元で
ある、大森電気(OEC)が手がけているだけあって、エネルギッシュな一本に
なっています。そのエネルギーが滅法に発散されているせいで、やはり野ざら
し感が漂ってはいるのですが、車の闘技場という空間には、そんな空しさが、
わりと良く似合っています。

黄色いマイカーを振りまわし、ライバル車をクラッシュに追い込みます。池の中
に叩き落とし、側面からつっつき、とにかく相手にスキを見せないで、最後まで
生き残ればよいのです。ただし、勝利の余韻にひたる間も与えられず、闘技場
を出ることも許されずに、次の戦いがプレイヤーを待っている。

4種類しかステージがないし、バトルの相手も毎回いっしょの3台ポッキリ。もし
観客がいたのであれば、それはいつのことだったか、だれも覚えていない感じ。
かわいそうなのは、壁の向こうでスタンバイしている救急車。運転手は明らかに
眠りこけていた様子で、競技場内を不可解なルートで走り回ります。
お互いを知り尽くした4台のバトルは、まるで『ゼンジー』のような超越した力の
流れをさぐり合う精神的な側面があり、あるときは猛烈な敵同志のぶつかり合
いが起きてバカだなあと鼻で笑うこともあり、気晴らしにジャンプ台に乗ってみた
ら役に立たない上に危ないので逆に刺激的だったりと、奔放なプレイを心がける
のなら頑張って応えてくれるゲームソフトなのかな。
「継続して遊びたい」と思わせるような明確なモチベーションはないけれど、この
せせこましく、使命感に欠けた、小さなカー・ジャンボリーは、なごみますよ。


おすすめ度: ★★
爆走感: ★
なぜかフォーミュラーカーが混じっている: ★★★
西部警察度: ★★
集客力: ★★
絶対ひかれます: ★★(参照:『FROGGER』)
我らにジャンプ台を!: ★★(参照:『オーガ』)
ノミのサーカス度: ★★★


ソフト名 ダーウィン4078
タイトル 遺伝子スリップストリーム
日付Sat Jun 11 09:12:02 2005  
MSX2のユーザーであったと同時にセガ・マークIIIも愛用していた私は、
ある時期ハドソンというメーカーを敵対視していました。その元凶は『ビッ
クリマンワールド』、『高橋名人の冒険島』に代表されるハドソンの一連のソ
フトリリースが、セガファンにとって子供心にも納得が行かないものだった
ためで、ウェストン開発の『ワンダーボーイ』が行く先々で「あ、高橋名人
の真似やー」などと言われ、そのうえセガの代表作が軒並みPCエンジン
でサラっと移植されたりして、任天堂よりも対抗意識がありました。ネッ。

そんな歴史がありながら、私とハドソンは今切っても切れない縁で結ばれて
います。90年代以降、もっとも個人的にお世話になっているOSが、ハド
ソン製だからです。MS-DOSではなく、MSX-DOSでもなく、まして
ウィンドウズなどでもなく、「ももどす」でもない(笑)、Human68K
というOS。そして、ハニービーソフト/ハドソンの輝かしく、エスプリに
満ちあふれた、MSX用のビーカードとカートリッジとテープの諸作があり
ます。『ぶた丸パンツ』(HAL研)の古き良き級友『カラーボール』と、ホワー
ホワー感あふれる恒久平和ゲームの至宝『ひつじやーい』の2大巨頭を私は
溺愛しております。しかし、イザーク氏の『ダーウィン』探求っぷりに影響
されつつ、このソフトについて書くことにしました。

ガルフォース』か『ダーウィン4078』かというくらいに、自機がさま
ざまな形に変容してゆきます。EVOLと呼ばれる進化サプリメントを取って
どんどん強くなりましょうやという話なのですが背景世界がドンヨリとしてる
せいもあってか、強くなると罪悪感が増してくるという妙な味わいがあります。
禁断の果実EVOLをボリボリ食らい、進化の階段を駆け上がるプレイヤー。
ちょっとした踏み違いで漆黒のバケモノにも変異してしまう危険な私。どちら
かと言えば悪者の雰囲気があります。かかって来なさいウハハハハ。しかし。

敵との接触で即死し、一発でも弾を食らえば最小最古のPISTERまで引き戻され
るという仕様がたたり、「こんなのダーウィンじゃないぜ」とバッシングを浴び
る本作。カウンターで失点するまで延々とサッカーをやりつづけるような敗北
感が漂っています。移植にあたって、なぜこのような方式に切り替えてしまっ
たのかと考えると、もったいない気もしますが、もともとアーケード版の『ダ
ーウィン4078』は雰囲気重視の、ゲームとしては大雑把なところが個性と
してあったので、このMSX2版は合格点をあげてもいいと思うし、まとまり
を意識してか地味になってしまった続編『SRD』の移植じゃなくて良かった。
原作はデータイーストなのですが、どでかいキャラクタをためらわずに用い、
大胆に動かすことのできたハドソンらしい一本だったと思います。

『ネクタリス』あたりをMSXで出してくれていたら、未発売に終わったアス
キーの『火星甲殻団』あたりにも刺激になったんじゃないかな。PCエンジン
等に力を入れてゆくハドソンですが、「アースライト」「天の声」などの硬派
SF系ネーミングを振りかえると、MSXにもっと関わっていて欲しかったと
思いをめぐらせてしまうのでした。


おすすめ度: ★★★
勘どころ移植度: ★★★+0.5
ブラックディーム: ★★★+0.5
供給過多のEVOL: ★★
奇々怪界』のBGMとハモらせてみたい(笑): ★★★
進化拒否プレイにおける悲しいくらいの開放感: ★★★★


ソフト名 ボスコニアン
タイトル カートリッジ・スロット1、ブラストオフ
日付Thu Jun 9 01:37:34 2005  
ナムコの『ボスコニアン』MSX版は、とにかく「遊べる」ソフト。
MSXのシューティング・ゲームには面白いものが山ほどあり、実に
ハイレベルな争いとなっています。しかし、それにしてもこの『ボスコ
ニアン』は、高い完成度を保持しつつ、危なげがなく、ちからのスッと
抜けた、「貫禄の一本」といった感じに仕上がっています。
パワーアップも派手な特殊攻撃もなくたって、全然構いません。前後
に同時発射でき、適度に連射のきく、このショットさえあれば。クイック
な挙動の8方向スクロールは、ダイナミックかつ繊細なゲームシーンを
演出。あまりにも心地よく、判定に納得がゆくので、裸眼立体視でもな
いのに癒される思いなのです。
目の保養といえば、眼下に広がる宇宙の「黒」も、とても映えています。
これは、このゲームの造形物それぞれがしっかりした主張をして、生き
生きと動き回っているからこそ、無言の存在感を持ちえていると思うの
です。このあたりが、『スクランブルフォーメーション』などとの大きな
違いなのではないでしょうか。MSX2用でもなく、メガロムでもない
『ボスコニアン』が、ここまでダイレクトな没入感のある空間を提示し、
そのうえで「ブラスト、オーフ!」などと合成音声を発しているわけです
から、こりゃもう《余裕シャクシャク》としか言い様がないんです。
効果音のエッジの立ち加減も素晴らしく、絶妙にマッチしています。

メガドライブという家庭用ゲーム機は、今でも遊べる良質なゲームを多数
輩出しましたが、ことシューティングに限って言えば、そのリリース本数
に比して収穫はとても少なかったハードでした。時代は、パワーアップと
ボンバーと派手なボス戦を取り入れた様式的なものにシフトし、解像度や
弾一発の重みが犠牲にされるようになり、終始ピーク・パフォーマンスで
勝負するという、わりと不幸な境遇でした。技術力のあるメーカーがその
制限の枠のなかで余裕を見出し、さらに着飾るのか、それとも実を取るの
かという選択肢を持っていましたが、その余裕をそのまま残したかのよう
な老成した作品は、はっきり言ってほとんどありませんでした。
MSXの「時代」は、それに比べると幸せだったと思うと同時に、シンプ
ルさを「美しさ」や「面白さ」に高めていた魔術的な手さばきにあらためて
心を動かされます。

ただ、この傑作カートリッジをもってしても、私の最愛のMSXシューティ
ングではないのですから、MSXは最高なんです。


おすすめ度: ★★★★
風化しないデザイン: ★★★★
操作性: ★★★★★
敵キャラのバリエーション: ★★
サウンド・エフェクト・クルージング: ★★★★
1UPのうれしさ: ★★★★
まるで蜂の巣をつついたよ(以下略): ★★★★
彼方からくる気まずい編隊: ★★★


ソフト名 チャンピオンアイスホッケー
タイトル あつくるしいホッケー
日付Tue May 31 03:43:51 2005  
MSXのスポーツ・ゲーム最高峰をうかがう『チャンピオン・アイス
ホッケー』は、4対4の変則ルールながらも、スプライト同士が火花
を散らす熱いソフトです。かぎりなく他の球技に近いスポーツながら、
スティックをつかい、パックを滑らせるようにはこび、体をぶつけ合っ
て奪い合いをするというアイスホッケーの特徴がうまい具合にゲーム
化されています。慣性の働くコントロールのため必要以上に指に力が
入ってしまってジョイパッドを酷使することになりますが、そういえ
ば十字ゴムは最近手に入りにくくなりましたねえ、みなさんはいかが
お過ごしでしょうか、と気を逸らしておいてシューツ(シュート)。
ゴォール、「ズボオオォォォ」(観客のリアクション)。

 サッカーでいうオフサイドのイメージに近いファールはありますが、
フィールドの四方が壁に囲まれているのでラインアウトはなく、常に
オンプレイであることから、パックは常にあちらこちらをさまよって、
選手たちとの位置関係により多様なプレイシーンが期待できるしくみ
になっています。これはゲームシステム面の配慮という点から見ても
好ましく、確実にゲームの面白さにつながっています。
キーパー正面へのシュートは確実にブロックされるので、角度をつけ
たいところですが、スティックを左右に振ることによってシュートの
ポイントを変えながら至近距離で打つか、ファーサイドをねらっての
ロングシュートか‥。キーパーは弾くだけ、外しても跳ね返ってくる
のでゴール前は時間が経つにつれ混沌としてきます。フィールドプレ
イヤーが3人ずつというのは実に妥当な数字だと舌を巻く泥仕合加減。
スティックを重ねることで「かすめ取る」か、タックルでルーズボー
ル(ルーズパックか?)を誘うか、距離を置いてカウンターに備えて
おくか‥。氷の上のアナログ感あふれるプレイ、そういえば、セガの
チャンピオン剣道』もポニーから出てるけど、あれも熱いですね。
とスキをうかがってシューツ。ゴーール。「ズボオオォォォ」。

卑怯なシュートといえば、ゴールのスミぎりぎりにひっかけるような
やつを打つと、キーパーなす術なくゴール。なるべくこれには頼らず
に勝てるようになりたいですね。2人対戦では特に御注意。
難易度が3つのランクに分かれていますが、いずれも3ピリオド終了
時に「NICE」と表示されてスパッとゲームオーバー。そっけないっ
たらありゃあしません。『スペースインベーダー』よろしく文字を拾
いに戻ってくる氷上作業車が唯一のお茶目さんです。

おすすめ度: ★★★
熱中度: ★★★★
サウンド: ★★★+0.5
CPUのパスワークもお茶目さんです: ★★★


ソフト名 アメリカントラック
タイトル I’m Fine,Thank You. Over.
日付Sat May 21 06:54:05 2005  
 8ドットスクロールには独特の力感があります。車が加速してゆ
く過程の多少のぎこちなさ、高速域で安定している際の効率の良い
スピード感覚、これらを愛さずに、どうやってMSX生活をつづけて
行けましょうか? いや、実際にはキャラクタ単位のスクロール・ゲ
ームにも多種多様なデキのものがあります。でもMSXの上位機種
が、ダイナミックな画面描画のバランスをついに奪還できないまま
でいたことを思えば、非常に早い段階で熟成された、極められた感
のあるMSXのグラフィカルなテキスト表現(?)に対して、単なる
ノスタルジーでは済まされないような、何かを感じませんか。

『アメリカントラック』は、横方向には一切スクロールしないまま、
路面キャラクタのバリエーションでなだらかなコースレイアウトを
実現しているグレイトなゲームですが、そんなことを口にすれば、
「ユー、シャーラップ!」とか言われそうな、パワフル、アバウトに
してワイルドな一本ですので、何も考えない様にしましょう。
 プレイの基本はキーボードです。ジョイパッドのたぐいは、この
ゲーム向きではありません。腕と背筋を伸ばし、キーボードを両手で
押さえ込むようにしながら「運転」するのが正しいスタイル。ワオ。
 気を良くされているところへ申し訳ありません。このゲームには
一発死のトラップが、あなただけを待ちかまえていますので、頭に
たたき込んでください。バリケードくらいならば、少々突破しても
大丈夫ですが、タンクローリーの突き上げ、そしてタンクローリー
のベルベットな「タッチパイプー」攻撃、凶悪なTNT爆弾の路上
放置にプロフェッショナルに対処してゆきましょう。それにしても、
速度をゆるめて未知の(あるいは失念した)トラップに備えたいのに
どんどんアクセルを踏み込んでしまう自分がいます。これはかなり、
心地よいスピード感がありますね。他の一般走行敵車両に対しては
ほとんど無敵であるところがグッド。そして、微妙なコントロール
を邪魔されて時にはミスにつながる干渉具合が秀逸です。

小学生の頃、レジのレシートに使うロール紙を使って、道路ゲーム
を作って遊びました。分岐点があり、選択して紙をたどっていくと、
行き止まりやダメージ、1UPなどがあるという仕組みで、かなり
作り込んだ記憶があります。それは単純な駆け引き以上に、遠くま
で来たという実感、時間の経過の感覚、景色を楽しむというような
要素を持っているものでした。『アメリカントラック』にも、もっと
どこまでも走破して行きたい、という思いを抱きます。アスペクトの
本「スタパ式」のなかで、スタパ齋藤さんが、「続編が出るのを永遠に
待ちたい」、と書かれていました。私も同じ気持ちです。バージョン
1.5でいいからと願っています。去年FM-7版をプレイする機会が
ありました。単色に近い画面ながらも、はね飛ばされた車がスピンを
するなど新鮮で、まったく遜色ないワイルドさでした。
幅広く愛されたタイトルだったんですね。

 先日、某教育チャンネルを観ていたら、ピーター・バラカン氏が
番組の司会をしていました。なんとなしに80年代モードに突入し、
ホルガー・シューカイとデヴィッド・シルヴィアンのコラボレート
アルバムなどをかけ、プログラムDJ(MSXポケットバンク)気分
に浸っていたら、例のテレビの英語番組は、雅楽の演奏家のゲストを
スタジオに招いて、デコトラの取材VTRを一緒にみているという、
意味不明な構成になっていました。ドライバーの人に日本語で質問
しているのを見て、トンチ、否、パンク魂を感じました。そこまで
して英語の番組で取り上げた意図は何なのか。言葉が通じなくても
伝えたい思いがある。トラッカーの世界には国境はなさそうです。


おすすめ度: ★★★★
西部警察度: ★★★
燃料ください: ★★★ (参照『カーファイター』)
残機ください: ★★★ (参照『ロードファイター』)
救急車通ります: ★  (参照『渋滞パニックトラフィック』)
サウンド: ★★★★
ビバ!イルミネーション◆屮肇螢奪廛瓠璽拭次: ★★★★★
情報の心地よさ: ★★★★
大陸走破感: ★★
テレネット・ミッシング・リンク度: ★★★★


ソフト名 ターボート
タイトル 環状の河川めぐり
日付Wed May 18 04:04:28 2005  
『ターボート』は『SASA』や『ポパック・ザ・フィッシュ』など多くの
MSXソフトを手がけたマス・ティールの作品。ひと癖はあるけど、ふた癖は
ないという、不思議な「らしさ」のあるメーカーだと思っています。凝ってる
部分といえばビジュアルとか操作感だったりするけど、ゲームの難易度曲線の
コントロールに関しては放棄している感じというか、悪く言えば打算的な印象
があります。プレイヤーは底なしの沼に浸かった思いで、行ける所までもぐって
引き返すといった具合。でも、これはこれでいいんです。ゲームセンター的な
つれなさ、ひとときの駆け引きの世界でいいんです。

本作『ターボート』は3つのゲームレベルがあり、上級になるにつれて障害物や
新手の敵などが追加されますが、やっていることは同じです。
このチョウのようなターボートさんをスイスイ動かせるようになれるかが重要な
ポイント。レースゲームよろしく加速させるとブォォンとうなりをあげて爆走、
水上のモンスターと化すターボートさんですが、このゲームの場合、自機が高速
移動するだけでなく、ステージまでもがよりスルスルと流れてしまうので、衝突
を避けるためには早め早めの対応が大事です。カーソルの左右で向きを変え、加
速操作で前進するというコントロール体系なので、思い通りに動かせるようにな
ると、なかなか楽しいものがあります。弾よけひとつとっても、進行方向の軸を
弾とずらしてから、加速もしくは自然後退を利用して行います。1面では発砲が
可能で、ターボートさんは強い!というイメージが湧きますが、あとの2面では
逃げの一手を強要されるターボートさん。アタリのアーケードゲーム、「ロード
ブラスターズ」に少しだけ近い感じもしますが、より近いといえばアタリの携帯
ゲーム機リンクス用として出ていた「HYDRA(ハイドラ)」でしょう。川を
さかのぼるルートがそのままステージ、敵が行く先行く先にバッチリ待ち構えて
いるという構図は、そっくりです。最強ウェポンを気取ってみても、重要なミッ
ションを背負っていても、所詮ボートは水の上でしか生きられません。「HYD
RA」のほうはその自覚がうすいのか、派手にアクションを繰り広げているので、
バカっぽさが満開となっております。
ターボートさんは黙して語らず。風情を感じます。
ちなみに、アーケードレベル(LEVEL3)では、岸壁に当たるとミスになります。
「停泊砲で狙い撃ち」戦法が封じられ、けっこうきびしい道のり。

周囲に攻撃ができ(ターボートは扇状の範囲ですが)、操作に独自の感覚を要す
るゲームとして、空=『TIME PILOT』、海=『ターボート』と挙げるなら
ば、「陸」は何になるでしょう?『フロントライン』では脆弱すぎ、かといって
忍者プリンセス』ではハイパーすぎ(笑)ます。ここは『影の伝説』でどう
でしょう。これらをまとめて「バタ足シューティング」と勝手に呼ぶことにします。

おすすめ度: ★★★
ボート・アクション: ★★★
ふかしサウンド: ★★★
ビバ!イルミネーション 峅萍椋絃紊料査ランプ」: ★★★★
ターボ搭載のまえに船体強化を: ★★★





ソフト名 ファイアボール
タイトル INSERT COIN(S)
日付Wed Mar 16 07:51:29 2005  
当時はあまり考えていなかったと思うんだけど、ピンボールってかなり
採算を度外視した「見世物」だったんじゃないでしょうか。1プレイで
200円なり300円なりを取るなら別だけど、あれだけいい音出して、
ばっしんばっしん光らせて、場所をとって、メンテナンスも不可欠。それが
100円だなんて、実に有難いものだったんだなあ。でも「素晴らしい」
という風には、昔から思っていました。もう、最高に面白かった。極上の
時間が流れていることを意識しながらも、「落とさない、落とさない」と
ゲーセン根性まるだしで遊んだものです(若かった)。今ではほとんど、
見かけなくなってしまいました。

『ファイアボール』はMSX2専用ピンボールとしてはおそらく唯一の
ものなのではないでしょうか。それだけでなく、パースのついた一枚絵を
ドンとすえて、実際のピンボールの立体的なプレイ感触を再現しようとし
た作品として他のMSXの同種ソフトとは明らかに違います。HAL研の
ローラーボール』とどちらが出来がいい?と言うような話はあまり意味
が無いように思います。当時のパソコンで立体計算と表示が簡単に出来て
いたら、コンピュータゲームはこれほど愛すべきものには成り得なかった。
リアルに再現できないものを、ロマンの名のもとに抽象化・ディフォルメ・
再構築してきたのがゲームの歴史でした。コンピューター・ピンボールの
本流はむしろ『ローラーボール』『スクエアダンサー』のほうにあり、再現
性にとらわれない、自由な発想で、独自の面白さを目指していた。のちの
ナグザット『エイリアンクラッシュ』のような名作に到る道すじは、世代
を超えたリレーだったようにも思えます。(メガドライブの『DRAGON'S RE-
VENGE』なんかもナイス)
じゃあ、一方、リアル路線の『ファイアボール』はどうなのか。はじめて
プレイした時、あまりにも地味すぎないか、と思ってしまいました。全体
像がすぐ見えてしまうような感じで、圧倒的にフィーチャー(イベント)が
少なく見え、スカスカした印象があり、「もったいない」と思いました。
でも少なくともこれは、「とても真面目に作られたゲーム」でした。それが
だんだん良く分かってきて、起動に1分近く時間をとるのにもかかわらず、
ちょくちょく引っ張りだして遊ぶくらい、すごく好きなタイトルになりま
した。立体表現を駆使したリアルなピンボールのゲームソフトは、今では
いくらでもあると思いますが、『ファイアボール』の場合、実在感を追求
した結果として、わりと「レトロな」風合いのピンボール台として生まれ
出てきて、それをストレートにそのまま送り出した感じが、他では得がたい
ような透明感につながっているように思えます。

高い評価を受けた「カゼ」社の一連のデジタルピンボールなどは、イベント
発生の際にはディスプレイ演出のカット・インが入り、ゲームマシンらしさ
を活かした反面、プレイヤーとマシンのあいだに割ってはいるということを
やっているわけで、すき間がなく落ち着かないような、窮屈な印象を受ける
こともあります。こんなことを考えるのは、私だけなんでしょうか。
 ピンボール・マシンというのは、「ゲームシステム」が実体化したような
もので、そこに、小さなボールという実体としての不確定要素が行ったり来
たりするというアナログ的なものだとおもいます。そして、そのメカニズム
の上に、さまざまなテーマが載せられることで、独特のイメージ世界が生ま
れます。これらは、ピンボールが基本的に「シンプル」であるがゆえに持ち
えた先天的なもの。
 ボールと、フィールドの関係性を再現すること。『ファイアボール』は、
MSX2上でそれに努めていました。ボールが役物の陰にかくれる部分遮蔽
などは、3D処理を採用することで自動的にくっ付いて来るようなものとは、
重みが違います。ゆるい傾斜のついた板の上を、玉が転がる感じはなかなか
のもの。微妙なコントロールへの欲求に応えるべく、(CAPS)と(かな)
キーで「台を左右に傾ける」こともできます。随分、素っ気ないフィールド
なんだけれども、この不思議と「華のある」感覚はなんなのだろう。スコア
ボード上の色っぽいお姉さんのせいなのか?なんにせよ、この堅実な作りこ
みには、あたたかみを感じます。

 テーマ性という面では、このソフトは弱い印象で「プレイしながら向こう
に見えてくる」世界が希薄です。そこがすこし残念ではあります。イメージ
をピンボール台の上で躍らせるという楽しみは、コンストラクション機能を
そなえた『サンダーボール』、『ピンボールメーカー(未確認)』といった
ソフトで味わえるので、良しとしましょうか。

かつてゲームセンターの一角でプレイした『TIME MACHINE』や
『SECRET SERVICE』の輝きには程遠いかもしれないが、最も
近いところにいる。それが私にとっての『FIREBALL』です。

おすすめ度 : ★★★★
明滅度 : ★
デザイン : ★★★★
サウンド : ★★
サウンドの情報性 : ★★★★
ナッジング(台揺らし)の妙味 : ★★★
なぜかしら広島カープ?度 : ★★
さりげない部分に宿ってるリアリズム : ★★★



ソフト名 バトルクロス
タイトル 未踏査の宇宙へ帰還
日付Sun Feb 27 03:39:59 2005  
初期のソニー・HITBITブランドのゲームカセットは、ラベルが
正面と上側の両面に個別に貼ってあります(裏もありますが)。
ゲームタイトルはその上面にのみ記入されています。90年代のある
けだるい午後、私が見つけたのは上面ラベルの剥がれ落ちたタイトル
不明のカートリッジでした。しばしロマンに浸ったあと、カウンター
に持っていって、タイトルがわからないので、起動して確認してもら
えないかとお願いしました。お店の方はこころよく聞き入れて下さり、
傍らのモニターと動作試験用の本体をつないで、画面を見せてくれま
した。バトル・クロス。

箱も説明書も持たない私が、このソフトの世界観に尽きせぬ好奇心を
抱き続けているのには、こうしたいくつかの個人的な事情が重なって
いるわけです。この「バトルクロス」は、しかし相当な「引力」を発
生させていて、初プレイにおいて《伝説ソフト》の仲間入りを果たして
しまいました。(伝説には始祖星団伝説級、都市伝説級、魔城伝説級、
バビロンの黄金伝説級などの階級があり、バトルクロスは「影の伝説」
級となった。なんのこっちゃ)カタログ広告での内容紹介を読んでも、
煙にまかれた印象しか残らない。緊迫したエピソードのようだけど、
私は最初に大爆笑してしまったきり、完全に別の宇宙へと迷い込んで
しまった。各面が独自のプログラムで動いているような脈絡のなさと、
出来は良くないが、ときおり見せる原始的な躍動感の輝き、卑怯だとか
いう気も起こらない凶暴性を秘めた平和な空間。欧州の最強クラブが
夢の対決を繰り広げているチャンピオンズ・リーグを、テレビで見る
ことが出来ないとは最悪だ、いっそのこと俺は宇宙へ行こう。それも
とびきり遠い、わけのわからない宇宙へ。そうだ、バトル・クロス!
‥ってなもんですよ。むしろ遠心力というのか、これは?
驚異の宇宙、その断片‥‥(1)・敵キャラクターの暴力的な機動。その
常軌を逸した動きは、幼児が指先から放つ「ビーーボカーン」に匹敵。
(2)・敵意のない自然現象。致命的だが、近づかなければ、とりたてて
害はない。(3)・悪夢の洞窟。ここまでの3面はノーミスが基本と言わ
んばかりの死の一本道。自機の設計担当者に、ぜひ操縦を代わっても
らいたい。それがイヤなら、あの垂直尾翼を外して捨ててもらいたい。
なんというか、これほど無邪気なゲームはそんなにないと思う。
洞窟が妙に長く続くので、もしかするとエンドレスか?という気もし
ますが、実際はともかく、つまらなさとヘボさを謎でコーティングさ
れてしまった現状を、私は楽しんでいるところです。

「お‥おもしろそうですねェ」1面のデモ画像を目に、しばしのあいだ
レジ前で、気まずくも平和な空気が流れていました。そのカートリッジ
はいま、私の手元にあります。

おすすめ度 : ★★
なぜか漂う「グラディウス」の感覚 : ★★★
もてなしの心 : ★★★
制御不能なエネルギー感 : ★★★★


ソフト名 スクランブルエッグ
タイトル ドライブインなきロケットボーイの旅
日付Thu Jan 27 02:15:30 2005  
気絶するほど単純なゲームであることは、すでにコメントされている
みなさんの話で納得されるのではないでしょうか。実際、どれくらい
のメモリ容量で動いているのか定かではありませんが、今で言うなら
ミニゲームそのものであり、4つか5つほどROMに入ってなんぼの
ものかもしれません。1画面プログラムが採用されて、記念に贈られ
てくるロムカートリッジって、ありませんでした?
 そう、まさに「スクランブルエッグ」は記念碑的ならぬ、記念品的
作品としての側面があることは否定できません。テープで十分なのに、
プログラム2ページぐらいなら俺、打つよって感じなのに、しっかり
ロムカートリッジに収まっております。ひとたまりもない感じがしま
すが、私が今から援護にまわります。
 まず、このゲームの背景世界の脈略のなさは重要なポイントです。
タマゴが惑星地表上をすっ飛んでくるのをビームで迎え撃つ。当ると
ヒナがかえってパタパタ飛んでいく。ばかでかいヒナなのでぶつかると
こっちがやられる。隕石は破壊不能。弾は単発。地形はギザギザで、
適度に安全高度を意識して飛ぶ。挙動のなめらかさに関しては合格点
といえるラインが確保されており、このゲームが持っている難易度の
勘所はとりあえず理解できます。回転しながら来るタマゴのままでは
挙動が不安定なので、できるかぎり早く、正確にビームを当てたい。
隕石との位置関係も頭に入れて、深追いはせずに避ける事も大切。
うねるような地表上空を高速で進みながら、単発のショットと自機の
高度調節を繰り返す‥。
そんな中で、私が思い浮かべるのは、「真夜中の高速道路」です。
キン。コーン。キン。コーン。発射音とヒット音が、はからずも速度
警告のチャイムを見事なまでに完成させ、
ヒュィーイュァーーァゥイーィゥユユュュュ‥‥。上下動操作に反応
してウインウィンと変調を繰り返す謎のサウンド(→厳密には高度に
的確に対応している)は、まるでドライバーの意識下のパラメータの
ようです。そして目の前の情景は、タマゴ、隕石、ヒヨコちゃん‥
うーん、「サイケ」。百鬼もたじろぐパワー(意味不明)。

こうした楽しみ方ができるのも、手早く、気軽に遊べるロムカセット
だからこそ。ああ季節はめぐる。

がんばれロケットボーイ、その高速道路には、インター・チェンジも、
パーキング・エリアもないけれど‥‥

おすすめ度(2005ver.): ★★★
かぼそくながい付き合い: ★★
携帯ラジオのダイヤル・チューニング感: ★★★★
遠い星から来たユーモア・ゲーム度: ★★★
バード・シュウティングゲームよりも
   コンパクトなの?: ★★→(参照「居眠り流阿佐田哲也のA級麻雀」)
アンタ、燃費いいねえ: ★★★→(参照「スーパーコブラ」)
のみすぎはだめですよ: ★★ →(参照「頑張れトラックボーイペイロード」)


ソフト名 ジャイロアドベンチャー
タイトル スプライトの躍動
日付Thu Jan 20 01:45:16 2005  
《MSX戦闘ヘリ部隊》は目下無敵である。全容はおいおい紹介する
ことにして、先発要員「ジャイロアドベンチャー」が今回の主要任務を
担当することになるからようく聞いてくれ。なにか騒がしいな。警報か。
なんだ、敵戦艦を爆撃しに行った奴がどうして戻ってくるんだ?ズバーン!
ぐわッ司令部と敵の工場の見分けもつかんヤツに「バンゲリングベイ
をやらすでないッ。かなりやられたっ。まじめな話、ヘリコプターを
自機として採用したゲームを見ていくと、システムとか操作感などが、
いっぷう変わっているものが多く、総じて完成度が高い気がします。
この「ジャイロアドベンチャー」は軽快な操作性を軸に、右方向強制
スクロールのシューティング・ヘリアクションを展開。自機は左右に
向きを変えて動き回り、まわり込んだり、高度を調節したりしながら、
敵機を撃墜してゆきます。軽快なカリカリ音が、ヘリらしさ、そつの
なさ、せわしなさを演出する中、海をわたり、カミナリをかわし、ず
かずかと戦線を突破してゆきます。かち合ったショットは相殺される
ので、戦術的には広いレンジに対応していて楽しくも気が抜けない。
やがて行き着くのは河川で地形が分断された地点。ここでスクロールは
いったん停止し、ゲームはこの画面のまま架橋ミッションに移行します。
鉄材を上空で受け取り、妨害を食い止めながら、橋をせっせと築いて
行くのです。これをやり遂げると、晴れてミッションクリアーとなり、
戦車部隊の列が橋の上を意気揚々進んでいく様子を見守ったあと、次の
ステージへと進みます。基本的にはこれの繰り返しのようです。短い
時間を1ミッションだけと決めてプレイするのも面白いんじゃないでしょ
うか。とにかく小回りが利くので、操作していて心地の良いゲームです。

COLPAXブランドのソフトのほとんどが、メイン画面を正方形に
近いこのスタイルで統一されており、すっきりとした印象と、アーケ
ード的な風合いを持たせています(日本コロムビアのゲームタイトル
にはゲーセン直送の熱気を感じる)が、本作はキャラクターデザインの
きりっとした良さが特にポイント高いと思います。

燃えるんだが、ほのぼのしているという点で、「アルファロイド」との
類似性が指摘されたのを受け、特別コマンドがスカウトに出向いている
そうだが、ヤツはヘリに変形できるのかね?ああいかん、ヘリ以外編入禁止!!

長期的おすすめ度:★★★
意欲バリバリ度:★★★★
バランス納得度:★★★★


ソフト名 ハイパーラリー
タイトル 野暮な話
日付Sat Jan 8 09:13:03 2005  
ほんの数年まえまでは、「いまだにMSXのことをここまで想っているような奴は
そんなにいないはずだ」とか、「ゲームソフトの所有量でいえば、俺は日本でも
上位にランクインするだろう」などと軽ーく見積もっていた謹・賀・正な私でしたが、
「MSXマガジン永久保存版」の記事でその存在を知ってからずっと気になっていた
Tagooに参加するに至り、陣内さんではないですが、「MSXはいいものだ!」
と再確認をさせてもらって本当に感謝しております。なかでも皆さんが、けっこう
レアな熱意を抱いていらっしゃることが良く分かり、それが特に嬉しかったです。
ボルフェスと5人の悪魔」や「ギャング・マスター」等々各所でMSX熱全開であ
り、宇宙刑事ギャバンも引きずり込まれそうなほど、Tagoo空間は広大かつ強力
なのであります。しかし、ウラ技情報など、意外と有名なものが抜けていたり、コメ
ントのないタイトルもまだ相当数残っています。アクセス数TOPランキングなんか
ほっといて(?)、重箱のすみをつついて回りませんか? 私も、コナミの名作「
ハイパーラリー」についてコメントしたあと、御供させていただきます。

「コナミ・ハイパーラリー」といえば、私が「Tagooでその面白さを教えても
らったゲームソフト」の代表といえます。かつてサターン版「コナミアンティークス
MSXウルトラパック」でほんの数回しかプレイしていなかったタイトルです。R
OMなんか持っていませんでした。SCCが唸りをあげていた「F1スピリット
から始まったような私のMSXライフに、かすりもせずに忘れられてゆくところだっ
たのです。「まずムカツク」し、「地味」だし、「メチャクチャきびしい」じゃない
かコレは。
『ついに、1位でゴール!!!!!』というイザークさんのコメントタイトルは喜び
に満ち溢れており、21世紀にもなって、かくも人を熱狂させているとは、ただもの
ではないなぁと感じました。なんで「ハイパーラリー」のページなんかを見ていたのか
は覚えていないのですが、Tagoo空間にねじれが生じたのでしょう。
 昔のメモに「救済措置は講じられないまま、ゴボウ抜きを強要されるストイックな
難度の3Dカーレース」と書き残していましたが、この点に関しては、当時の私の
見かたは正しかった。ただ本作は、考えていたよりもずっと奥の深いものでした。
 いつのまにか部屋の隅に陣取っていた(ひどいなあ)本作をあらためてプレイし、
「わりといいかもな」とムカつきながら思ったのでした。そして‥‥

燦然たるコナミのMSX作品群のなかにあって、「ハイパーラリー」はとても重要な
位置にあるゲームなのではないかと私は思っています。たとえるなら「魔城伝説」や
グラディウス2」といった、究極的に高い完成度をもつ作品を語るうえで、避けて
は通ることのできない名作であるといえます。
680位からスタートし、ステージごとに設定されている順位ノルマをクリアしながら
進んで行くなかで、プレイヤーはその時点での自分の技量と結果によって、このゲーム
のさまざまな局面を見ることになります。ギリギリで通過しても、次の面のノルマすら
クリアしている状態でも、淡々とステージが継続されてゆく、このラリーの感覚。
「自分が、ここまでできるとは思わなかった」と喜びたくなるような達成感が、段階を
まして幾度も訪れることになります。
「すり抜ける」と「よける・かわす」、まずなによりもこの感覚のためにゲームスペック
が形成され、「ラリーの困難さと達成感」を表現するために、ゲームバランスがある。
「まずムカツク」し、「地味」で、「メチャクチャきびしい」、これらがそのまま賛辞に
変わって‥

ただ、このような評価などは、すべて後からついてくるもの。当時、コナミのスタッフ
が、どのようにしてこの一本を仕上げたか。私はここに、MSX魂を感じるのです。
敵の車は色も形もすべて同じ。「けっきょく南極大冒険」を叩き台にした3D感を
指向するも、BGMは無くした。敵車の出現の管理は本作の中核を担うファクターに
違いないし、挙動のパターンなどが合わさってバランスが形成されている。1台1台
に意味があり、「敵車に出てきてほしい」と心底思わせるところなどは、本作独自の
リアリティなのだと思います。MSXのパフォーマンスの枠いっぱいに、取捨選択さ
れ、磨きぬかれた、これこそがMSXコナミブランドの、まさに「真髄」。
あるいは、もう皆さんがとっくの昔からわかってること。

アウトラン」や「マッドライダー」などと比べた時にわかる、本作の「迷いのなさ」
というのは抜きんでているようにおもいます。しかし、その「迷い」を作り出したのは、
当時の私たちユーザーだったということも言えるのではないでしょうか。85年に発売
された「コナミ・ハイパーラリー」に乾杯しよう。

おすすめ度:★★★★
低調でも続行しちゃう:★★★★
中期のシンプルなコナミロゴ:★★★★
ゲームセンターの片隅に常設せよ:★★★★
 (その際には「ぶた丸パンツ」も一緒にヨロシク)
MSXらしさ:★★★★★


ソフト名 ブラックオニキス
タイトル 夢遊病のように
日付Sun Dec 19 07:07:00 2004  
セガ・マイカード版「ザ・ブラックオニキス」は、ある意味
最高のバージョンでした。MSX版との違いを挙げると、_萍
レイアウトが家庭用向きというか簡素になり、3D表示部の青い
ラインが(基本的には)取り払われて臨場感が出た。▲僖好錙璽
によるキャラクター管理を採用(RF出力のテレビ画面では、文字
の判別が究極的に困難で泣きますが、それでもパスワード万歳)、
とてもみじかく、ひなびた、洗脳的なBGMが延々とループしている。
ぃ硲稗庁釘劼離哀薀侫ックデータが、ない。(これはギクッとくる)
ダ鐺の状況説明にあわせてキャラクターが武器を振る動作をする。
(視覚的に状況を把握でき、リズムがある)床屋。など
‥‥といった具合です。あとになってMSX版をプレイし、最初は
ややガッカリしていたのですが、今ではなくてはならない存在で
あり、やっぱりいいゲームなんです。昔、「ザ・コックピット」と一緒
にROMを持ち歩いて(笑)遊んでいたら、自転車に置き忘れてカバン
ごと持ち去られてしまったことがありましたが、あの出来事は私と
MSXの絆をさらに強めたといえます。バージョンの違いを超えて、
「ブラックオニキス」はロマンティックな広がりを感じさせるゲーム
でした。地下にはイベントらしいイベントなどほとんど無いといって
いいのに、どうしてこう「実地感覚」というか、すみずみにまで
存在感があるのか‥。明らかに、ほかのゲームの「迷宮」とは違う
レベルのものです。意味のない場所が多くあり、それらがときおり
プレイヤーをかき立て、意味のない探索に向かわせている。これは
もう「風土」と表現してもおかしくないでしょう。エリア単位で
データを管理しているような作りのゲームでは、この感覚の再現は
難しいでしょうね。町周辺の立体的なイメージは夢の印象のように
消え去らずに残っています。

このゲームには気安さというか、入りやすさがあり、だらしない
プレーでも楽しめます。キャラクターメイキングの手っ取り早さ
と、マルチプレイヤー指向のシステムのおかげで、無責任な創造
が繰り返され、町に放り出され、武器屋の前で解散してゆきます。
へんな名前をつけて、あとで後悔しないロールプレイングゲームは
あんまりないはず。「このやろうDX」というキャラクター名は
私の当時のヒット作でありました。でも、これを書いていると、
また真面目にやりたくなってきたなあ。

MSX-FAN誌の付録ディスクの最初のころに、この「ブラック
オニキス」が収録されました。ディスクセーブの簡便さもあって、
非常にありがたい存在となっています。


ソフト名 スーパーサッカー
タイトル 激戦区
日付Sun Dec 12 08:03:34 2004  
パナソフトのサッカー」のキーパーの飛び出しの判断はなかなかいい
感じで、選手とフィールドのスケール比でいっても、最もリアルなMSX
サッカーゲームではないのかと思っていたのですが、なんと、いつのまにか
私の部屋の隅に居付いていた(ひどいなあ)この「スーパーサッカー」が
あまりにもナイスなヤツなので、超ロングスローインを試すのも忘れて
(「パナソフトのサッカー」裏技情報参照)、しばし没頭。

例えば「チャンピオンサッカー」ならびに「コナミのサッカー」は正統な
コンピューター・サッカーゲームとして役目をまっとうした感があり、
今ではむしろ、その没個性があだとなり、プレイされる機会も少ないのでは
ないかと勝手に思っています。どんなジャンルのものでもそうですが、骨組み
の部分がゲームの歴史と共に固まってきて、「こういう表示」「こういうシス
テム」「こういう操作」という風にセオリーを確立しながら深まっていくと
いうのが、特にスポーツゲームの場合は顕著です。ハードの進化とともに、
そのつど「あそべるゲーム」「使えるゲーム」の評価基準が変化して行きま
す。そうして流れ去ってゆくタイトルたちを、MSXユーザーとしましては、
丁重に見送ったあと、何事もなかったかのようにROMを差し込んで、強力な
MSXサッカーゲーム・ラインナップに舌鼓をうちたい年の瀬です。

 うかつだったのは、「スーパーサッカー」のスタジアム感覚でした。これは
見ていて微笑ましいです。「観客のグラフィックにまず力を入れよう」という
おかしな価値観が、めぐりめぐって、プレミアシップ(英国1部リーグ)を思わ
せる近距離感と一体感にひと役買っているし、ソニー、タカラの社名看板がある
のは当然として、ヤマハに東芝、何とパナソニック、果てはフィリップスまでも
がズラーと並存するという壮観さに、MSXならではの凄味を感じます。
得点した時の演出もナイス。キーパーの横っ飛びキャッチは八百長くさいけれど、
ガンコな感じはなく、すり抜けたりもしているところが好印象。
 そして審判の方々。これがまたいい。ロッカールームからピッチにあがって、
めいめいのポジションに散っていく選手たち。なかなか本格的、さあ、いよいよか
と思っているとこれが始まらない。審判がまだ来ていない。私はなにを隠そう、
このゲームの、この「間」が大好きなんであります。ボールを必死に追いかけるも
追いついてこれない副審とか、せっかくツートンのユニフォームで決めているのに、
ボールを持った途端に全てを脱ぎ捨ててしまう選手たちよりもインパクトがある
主審。「アメリカンサッカー」に待ったをかけるスライディングの「けずりっぷり」
も痛快で、黙ってそれを見過ごすようなこの主審とは、未来のサッカーゲームで
ぜひ再開を果たしたいものだ、と今考えました。

おすすめ度:★★★
フォーメイションサッカー:★
ゴールのうれしさ:★★★+0.5
ゲーム進行のタイム感:★★★★


ソフト名 渋滞パニックトラフィック
タイトル 街のホワイトノイズ
日付Wed Dec 1 07:09:11 2004  
交通管制システムに異常が発生し、信号機が切り換わらなくなった
ロンドンの中心部は、パニック状態に陥りつつあった‥‥。
このゲームは、プレイヤーが手動で各交差点の信号を操作し、起き
つつある渋滞を回避し、混乱を乗り切るというものです。画面外か
ら様々な車両が次々に通りへと差し掛かり、それぞれのルートで区画
を走り抜けようとしますが、なにせ信号は故障中なので、各所で信号
待ちの車列ができ、プレイヤーが該当地点の信号を「ひっくり返す」まで、
その場を動きません。カーソルで交差点を指定し、スイッチひとつでその
地点の信号が切り換わる、その動作を繰り返すという、言ってみればそれ
だけのゲームなんですね。しかしまあ、このソフトは初めて見たときから
なにかピンとくるものがあり、ジャケ買い上等、と意気込んで購入した
私の心をわし掴みにしたのであります。「あざやかな」という表現は、な
にも色彩のありようだけを指すものではないですよね。この「トラフィック」
をプレイするとき感じるのは、街がそこにある、ということ。そしてそこに
介入するという行為の愉悦感、また介入手段がある意味「職務的な行為」で
あることからくる開かれた緊張感‥‥。これらを支えているのはデザイン、
プログラム、サウンドの素晴らしさでした。形が、動きが、音が、「あざやか」
だったわけです。バイク、バス、救急車など、雑多な車両が一列にひしめき合う
のに、スプライトを使っている場合ではありません。ノロノロと交差点進入し、
ふと尻に火がついたかのように突然走り去る車。止まれるかい、と言わんば
かりに赤で加速を始める迷惑車。逡巡しているようなオートバイ。おのおのが
自律的に移動しているさまを、グラフィック画面で表現(たぶん)。救急車の
ランプや、方向指示器(!)は別として、白一色のみでシンプルに、動きで勝負
したデザイン。方向転換がやや「モーフィング」ぽくて車らしからぬ部分も
あります。しかしそこに文句を付けるような人がいるとは思えません。それく
らい厳密な、きめ細やかな処理を「俯瞰している」高揚感があります。
 しかし、「リアリティ」という言葉はこのゲームにどうも似合わないように
思うのです。しっくりきません。過去の人気ゲームを、(いわく)今風にアレンジ
して総スカンを食ったり、売り上げランキングの上位が「復刻版」に占領され
たりしている現状をみて、昔はいろいろ不満もあったに違いないけれど、今と
比べたらよっぽど作り手を信頼していたんじゃなかろうか。問題はリアリズムと
深く関わっているような気がします。何の話だっけ?
 不思議とおおらかなゲームだと思います。救急車が来たら何よりも優先して
通してやらなくてはいけないし、複雑な要因が絡み合った渋滞に頭がパンクしそ
うになったり(そこへ救急車がとどめをさしに来る)と大変なことも多いですが、
慣れてくるとボンヤリしていてもクリアーできたりするし、最初からゲームオー
バーになるつもりで遊んでも楽しいようなゲームだから、肩に余計な力がはいら
ない。そしてドライバーたちは困っている、という図式。いいなあ。
 カーソルが各交差点を飛び移る時や、信号を切り換える操作をしたときの効果音
が無いのが素晴らしいし、このソフトの優れた操作性は音のサポートを必要とは
していないです。見下ろした街並みから、ただざわめきだけが立ちのぼります。

おすすめ度: ★★★★
タイトル&ジングルの音はデカいな: ★★
MSXとの相性: ★★★★★
アンドロメダソフトの功績はテトリスだけじゃない度: ★★★★


ソフト名 コンドリ
タイトル ブタぁー、勝負しろォ
日付Wed Nov 24 06:28:22 2004  
地球。エネルギー枯渇と食糧難にあえぐ人類が、野生の
食物連鎖に肉弾参戦したような世界。コンドリのタマゴ
をつけねらう人間たちが、大挙して来ます。改造した気球の
ようなものしか無いというのが緊迫感を出しています。
コンドリを操作して、この気球をバンバンつついて回るのが
このゲームの主目的。巣のある木に取り付かれるとハシゴがすえ
つけられ、人をよこして登らせようとするので、コンドリを操作
して、この人間をバンバンつついて回ります。場面転換も、敵の
衣替えもないシンプルさ。このわびしさ。
 ちょっとおかしな弱肉強食ゲーということで、「コナミのプーヤン
(アーケード版は82年)の戦友とも呼べるソフトですが、戦闘力
の上ではプーヤンが圧倒的に有利で、コンドリはどちらかといえ
ば悲壮感で勝負っぽい。「コンドリはとんでゆく。せつない‥」
そんな風に考えていました。しかし、実際には人間たちの作戦が
実にキンコンカンで、そのうえ空中でX座標静止できるコンドリ
の1ドットのブレもない攻撃特性も加わって永久にプレイできて
しまうことが分かり、その立場は逆転しました。「プーヤン」の、
いつかはやってくるデッドエンドを知ってか知らずか元気に撃ち
まくる姿は何ともけなげで、メロディオンのように古ぼけた音の
響きにのって展開される小劇場のハートフルな感覚には、キュンと
させられっぱなし。どうするコンドリ。

 コンドリの発進時と、プレイヤーミス時は別として、このソフト
のサウンドは、蛍光管表示のLSIゲームやゲームウォッチのような
感触を出していて、これだけで印象が6割ほどUPしていると思われ
ます。「わざわざ、こんな音づくりはやらないだろう、普通は」という
感じ。本来ならば、「コンドリ」は10面あたりでクリアが難しくなっ
てくるゲームです。作り手自体がその先を想定していないような雰囲気
がありますので、もともとがこの世界の空気を味わうことを目的と
したものだと考えれば、ミョーな魅力が楽しめるのではないかと思います。

発売元のRAISONは、「BEE&FLOWER」というソフトも出している
のですが、テーマといい、画面のおおらかさといい、「コンドリ」に
近いものがあります。もしかすると「真紅ソフト」と「クロストーク」
には関連があるのかも知れませんね。

おすすめ度: ★★
パッケージのカタルシス(表→裏): ★★★★
攻略しないでおこう度: ★★★
斜陽の人類: ★★


ソフト名 チャンピオンバルダーダッシュ
タイトル ドリルなし、ポンプなし、アレンジ不要
日付Sat Nov 20 04:23:01 2004  
普段はMSX2を愛用しているのですが、ときどき初代
機種を出してきて遊ぶことがあります。別にあらためて
ここで説明する必要はないのかもしれませんが、MSX
用のソフトに、いくつか上位機種では正常に動作しない
ものがあるからです。ただでさえゴチャついた部屋の中
においてこの作業は敬遠されてしかるべきなのに、まあ
飽きもせず、出してきては収納、を繰り返してますが、
D−DAY」、「ラリーX(※)」など、やけに魅惑的な
ラインナップで迫られては仕方ないでしょう。ほかにも
わんぱくダッシュ野郎「TOP ROLLER」、MSX2
で遊ぶと2コーナー付近で終了する「G.P.ワールド」、
渋い作りの潜水艦SLG「ドーンパトロール」といった
「MSX専用」ソフトがあります。
(注)「ラリーX」はMSX2以降で動作可能なバージョンも
  存在します。

そのなかでも最強の一本として挙げたいのが、この「チャ
ンピオンバルダーダッシュ」です。やっと本題。
ジャンル分けをするならばアクション・パズルなんでしょう
けれど、これをプレイしていると、単にコイツの生きざまが
アクションであり、パズルなんだという確信のようなものが
わき上がってきます。それだけゲームとして純度の高いスリ
ルと手ごたえを感じました。いいですよコレ。
 岩は画面下に向かって落下するように出来ていて、つまり
断面として見ているわけですが、主人公のロックフォード君
は時間の許す限り、すいすいとフィールドを歩き回ります。
まるで平面上のように。そして見るからに好きなように攻略
して行ける印象のステージ。パズル性はあっても限定的な要
素は抑え気味で、スピード感が生み出す「とりかえしのつか
なさ加減」のためについつい迷うというアスレチックな感覚
があります。目からウロコの軽快な操作は、けっこう高度な
技術を感じさせますね。最近はクラッシュしてその派手な光
景を楽しむカーゲームもあるようですが、自動進行の複雑性
とその小気味よさがキモとなっているはずで、その意味では
本作もかたちは違えどいいものを持っていると思います。
 グラフィックも素敵ですね。ロックフォード君、めちゃく
ちゃカワイイんです。それでいて、どこかキリッとした感じ
も漂わせていて、すごく主張がある。メガドライブの1作目
「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」で出会った青いハリネズミ
を思い出させるような雰囲気も持ってる。

おすすめ度:★★★★
マジックテイク(スペース+カーソル)ダム放流:★★★★
VSホリ・ススム:★★★



ソフト名 エルスリード
タイトル ユーカーンの伝説
日付Sat Nov 6 16:27:49 2004  
 MSXが今なお光彩を放っているように、ボードゲームも
地道に愛され続けています。近年では「カタンの開拓者たち」
をはじめとするドイツ産のゲームが脚光を浴び、ちょっとした
ブームを呼びましたが、ドイツのシーン自体は、はやりすたり
と無縁なひとつの文化として根付いていて、ちょっとうらやま
しく思ったりもします。とにかくプレイ人口が多く、世代も幅
広いわけで、ゲームのモチーフもウォーゲーム的な色合いは
すくなく、対戦・対立の要素が不可欠であっても、どこかしら
温かみのあるものが大半で、それぞれがコンパクトな魅力をも
つゲームを数時間のうちにハシゴしてわいわい興じる楽しさは
ボードゲーム独特のもの。
 パソコンとして、そういった風景にもっともなじめそうな、
フレンドリーな機械MSXにも、なかなか味のあるソフトウェア
があります。
「エルスリード」はNCSの出世作で、「ラングリッサー」な
どのメサイヤブランド作品の原点ともいえるファンタジー・シ
ミュレーションゲーム。
 マップの左下の城から、右上の城まで攻め上がります。
 マップ上に投入できる戦力は非常に限られていて、戦略的な
要衝を確保しつつ、戦力の維持に努めます。
 対戦相手はコンピュータの指揮下にあるボーゼル軍。手番に
なると、ボーゼルが毎回なにか言ってくるのですが、威圧的で
冷酷ながら、わりとお茶目なところがあっていい。
 このゲーム最大の特徴として、プレイの進行感覚や、結果の
白黒の付き加減、優勢=劣勢の波が発生しやすいシステムなど
が、思いがけない展開やドラマを生んで、それが「エルスリー
ド」のマップの隅々に記憶の断片として残ってゆく、物語世界
へのシミュレーション的な没入感があるといえます。これは、
長規模のゲームだとシステム的に不安定であり、逆効果として
のストレスを生んでしまいかねず、またユニットそれぞれに固
有のグラフィックをつけたり、経験・成長の要素を与えたりす
るならば、このゲームで味わえるような駆け引きの面白味や、
一期一会のドラマ性、いちかばちかで立ち向かう時の「もしか
したら」感、こうしたものは無くなるでしょう。プレイ所要時
間は短くはありませんが、中規模でゲーム全体の見渡しが利き、
ひとつの判定に一喜一憂する、これはまさにパソコンで楽しむ
ボードゲームだと言えるのではないでしょうか。

 MSXでこういう面白さのあるゲームといえば、ほかにも
多人数で遊べるBPSの「M.U.L.E.」や、パックインビデオから
出ていたKLONのおそるべき怪作「軍人将棋」などがあるわけ
ですが、やっぱりこのへんのソフトはほんとに愉快で楽しい。
 ボードゲームの後進国日本にあって、はやくから孤軍奮闘して
いた感のあるこれらのソフトに触れたことで、ゲームの楽しみの
懐の深さを学んでいたようにも思えます。

(蛇足ながら‥)「コンピュータがメッセージを表示している」
かたちの「MULE」が漢字を使ってくれているのはいいこと
ですが、なにはさておいて、「軍人将棋」と「エルスリード」の、
あのひらがな表示。素晴らしいと思います。アスキー用語(?)
でいうところの「コンピュータちゃん」が話しかけて来る時は、
やっぱりひらがな主体でいて欲しい。そう強く願います。

 あ、ユーカーンっていうのは、弱小ユニットであるファイターが
あるとき矢面に立たされ、運命のいたずらか、ひたすらその場を
しのぎきったときに「おお、ユーカーン!!(勇敢)」とほめたのが
懐かしいなあ、という話です。あいつは本当よくやったよ。


おすすめ度:★★★★
持ちこたえろ!度:★★★★
操作性:★★★
フッフッフッ‥度:★★★


ソフト名 ビームライダー
タイトル 見えない戦い/冷徹なる波状攻撃
日付Sat Nov 6 06:00:09 2004  
(文末に操作方法、敵紹介などがあります)

 画面写真にあるように、網目状に張られたビームフィールドの
平面上で敵をねらい撃ち、振りきりながらセクターを突破して行く、
かなり完成度の高いゲームです。ロジカルな部分とランダムな部分
がミックスされており、不特定多数の敵スプライトが怒涛のように
混合攻撃をしてもプレイアビリティーの落ちないプログラムの良さ
もあって、今でも十分遊べるシューティングゲームといえます。

 どことなく映画「トロン」を思い起こさせるような仮想的な空間
での戦闘。自機は画面下端を横方向のみに移動。左右コントロール
だけで、敵の多彩で縦横無尽な攻撃に対処してゆきます。
 縦方向に走る5本のビームが、攻守の軸となっていて、移動自体
はドット単位でラインを行き来するものの、発砲はビーム上でのみ
可能。つまりショットは5本のラインを上下になぞって進むことに
なるわけです。いくら移動範囲が制限されているとはいえ、ライン
とラインの間にちょうど位置しているようにタイミングをはかって
移動さえすれば、弾には当たりません。簡単でしょ。
 ところがこのゲーム、かなりハイパーな混合攻撃を仕掛けるべく、
セクター(面)を追うごとに次々と新手を繰り出してきます。
 このゲームの面白さは、自機を生かすためのライン確保が限定的
で条件が把握しやすいのに対し、その一瞬先をおびやかしかねない
要素は画面のいたるところに存在しうるという、局地性と大局性の
共存がもたらすスリリングな「最前線の感覚」だと思います。
 たとえば、青い突撃機。高速でまっすぐにラインを下ってきて、
ショットを一発当てれば即座に跳ね返って上へ去ってゆきますが、
こいつを撃ち残すと、画面下端で停止し、数秒のあいだその場所に
とどまります。そうなると手の打ちようがなく、自機の移動範囲は
制限されることになります。その数秒が時に致命的。
 たとえば、赤いジグ爆弾。特徴的な効果音とともに登場し、画面
上を横切り、やがてラインに沿って降下を開始、画面下端まで来た
ところで自機に向かってフラフラよってきます。左右1ラインまでの
追随能力しか(?)ないので距離を置くか、そうなる前にショットを
当てて緑に変色させ、高速で落ちてくるのをかわすかします。
 ショットが通用しない敵も多く、単体では障害物でしかないような
存在が、脅威的状況を演出してゆくわけです。次善の策として、ボス
戦用に残してあるミサイルを当てて道をこじ開ける必要も出てくるで
しょう。とにかく攻防のスピード感は相当なもので、瞬時の判断を
絶え間なく要求されるシビアさに、序盤に獲得した大量のスペア機も
そう長く持たないわけですが、この圧倒される感覚がなかなか秀逸で、
ここまでくればメンタルの勝負だ、などと言いつつ、マグネティック
爆弾に終始ペースを乱されるのが、つらいところ。最高です。

 99セクターまであることになっているが、これは、どうやったら
たどり着けるのでしょう。作者であるデイブ・ラルフさんは、説明書
の中でメッセージを残しています。
「26セクターから、さらに前進中!!‥‥」‥‥。彼はひまなとき、
自転車に乗ったり、ロックを聴いたりしていたそうですが、まさに、
べーしっ君とつるんでいそうな好青年じゃあありませんか。
 もう6年ほどプレイしていますが、30セクターですら一度も到達
したことがありません。

 このゲームで個人的にいちばん気に入っている部分は、自機が破壊
されたあとの演出です。画面が下から上にワイプ処理され、敵機や、
ビームフィールドがかき消えて、画面いっぱいに星の光が広がります。
「ゴーグルを外すと、そこは宇宙空間だった」というような感じで、
おなじ宇宙でも特殊な次元での戦闘だったのかと思わせる、実に粋な
計らい。いましがたの戦いが激しかった分、この静けさが際立ちます。

 おすすめ度:★★★★
 音の情報性:★★★
 グッドデザイン度:★★★★★
 シューティング研究所度:★★★★
 ドラマティックな展開度:★


 Beamrider【プレイ方法】

●4人まで交互にプレイ可能。タイトル画面で「1」〜「4」を押して
 人数を決めます(テンキーは不可)
 プレイ中だれかが抜ける場合は、そのプレイヤーの場面で「5」を
 約1秒間押すことでドロップアウトが可能
●そのあとスタートするセクターを選択してプレイ開始
 「1」セクター1 「2」セクター5 「3」セクター10
●自機の発進  カーソル上 (けたたましい発進)
●自機の操作  スペース   ‥ レーザーラリアット(ショット)単発です
        カーソル左右 ‥ 自機の移動
        カーソル上  ‥ ミサイル(各面3発限り)
                 次の面まで決して補充されないので注意
●プレイの中断と中止 「0」‥ポーズ/再開(テンキー不可)
           「STOP」‥タイトル画面に戻る

 【敵キャラクター】
白い円盤‥‥各面15機ずつ登場し、プレイヤーはこれを全て破壊する事
      でセクターをクリアできる。ゲーム中もっともトリッキー
      なキャラクタで、弾をばらまいて離脱してゆく。激突にも注意。
赤い宇宙岩石‥‥セクター2から登場。(ショット不可)
      ゆっくり降下してくる。
黄色いチーパー船‥‥セクター4から登場
      画面を左右に横断。もっとも脅威からほど遠い存在。
緑のブロック船‥‥セクター6から登場。(ショット不可)
         母船の護衛としてはセクター1から登場している。
         画面上段を横切り、自機と同じ軸に来た時にまっすぐ
         降下してくる。
緑のバウンド物体‥‥セクター8から登場。(ショット不可)
          画面端から、1ラインずつバウンドするような軌道で
          ビームをなぞっていく。動きは一定なので、対策は
          たてやすい。
青い突撃機‥‥セクター10から登場
       急降下してライン下端に数秒間いすわる。早めに接近を
       察知して、ショットをあてて追い払いたい。
       「サービス」と私は命名した。レシーブするわけです。
オレンジタンカー‥‥セクター12から登場。(ショット不可)
          緑のブロック船とほぼ同一の性能。速度がすこし
          違うのだろうか。狙いをつけて降下してくる。
赤いジグ爆弾‥‥セクター14から登場
        これについてはすでに書いたので上を参照してください。
        このあたりから、油断できない状況へ。
マグネティック爆弾‥‥セクター16から登場。(ショット不可)
           動きそのものはブロック船やオレンジタンカーと
           そう変わらないものの、自機との距離が一定の
           範囲内にくると、磁力でもって引き付けにかかり
           ます。こちらがボヤッとしているとハンドルを
           もってゆかれるがごとく吸い寄せられて爆発。
           1ライン程度の距離にいる場合は、カーソル操作
           を常にしている必要があります。すこしトリッキー
           な動きも見せる、最大の強敵です。
敵の母船‥‥各セクターの最後に登場。レーザーラリアットの射程圏外
      のため、破壊にはミサイルが必要。
      これを破壊できないとクリアーボーナスはもらえない。
      緑のブロック船にガードされており、ミサイル発射には
      工夫が必要となる。

スペアの宇宙船‥‥黄色い物体がゆっくり降りてきたら、回収することで
         残機がひとつ増えます。間違って撃つと、破壊されて
         しまい、残骸が障害物として残ります。


ソフト名 バトルシップ・クラプトンII
タイトル 単色ってカラフルなんだ
日付Wed Nov 3 03:43:14 2004  
数年前にたまたま購入し、MSX熱を取り戻したきっかけに
すこし噛んでいたソフト。初期のものとはいえ、T&Eに歴
史あり、スターアーサー伝説に脱線あり、そしてボスキャラ
は毎回いっしょというチープさが先にたちます。
そんなソフトですが、楽しめました。
殺気のない敵からの予定的な攻撃は「至近距離安全協定」が
未締結なため、緊張感はまあまああります。しかし、単色の
敵機が、各機好き勝手なカラーリングでどんどん現れてくる
のがとにかくおかしくて、「おお、米屋のチャチャチャ!!」
などと思わず口走ってしまいました。画面上はたいへん賑や
かな雰囲気。なのに敵はほとんど同じやつ。
スプライトをセロファンにたとえたBASICの入門書の世
界そのままですが、そこはプロフェッショナルの作品、軽快
な操作感はプレイ意欲をあたためてくれています。
そして何より、20世紀の末にこれをプレイして感じたのが、
「シルエットとしてのスプライトの良さ」という物で、デザ
インが進化する一方で表舞台からは消えて行った要素です。
シューティングのキャラクターはすべて単色にすべきだ、と
か言うことではなくて、モノの輪郭を前面に出すことで動き
が生きてくる(場合もある)し、単に絵的な都合で自機が大
きくなってしまったり、当たり判定が大雑把だったりするよ
りは少なくともゲーム的に優れた選択肢だと思うわけです。
本作品のスプライトが「いかすシルエット」かというと、実
はそうでもないのですが、弾をかわす感触、1ドットのエク
スタシーは既にここにあり。大げさかな(弱気)。
フラッシュスプラッシュ」「スペーストラブル」系統
の最古クラスに収まるかと思われます。単色ハートフル系。

おすすめ度:★★★
難度上昇性:★★★
使命度:★



ソフト名 ウィザードリィ
タイトル この地下の一室から見渡せるもの
日付Sun Oct 31 04:51:48 2004  

1995年あたりでしょうか。
CD-ROMメディアの台頭を、時間の問題として実感し始めた頃に、
テレビゲームの今後のありかたについて望んでいたこと、
1)許容データ量の増大 → 「プレイ環境に対する選択肢が増える(Hyper Option)」
2)より繊細な画像出力 → 「小さくても美しい日本語テキスト表示」
3)処理速度の飛躍的向上→ 「これまで現実的ではなかったパラノイアックな
              内部処理による斬新さ、不可思議さの追求」
これらのことごとくに対して厳しい現実が待ちかまえており、なにか
これまでのゲームシーンが育んでいたと思われる価値観や、ある種の
ソフトウェア気質(こだわりも、いい加減さも含めた思いの強弱)といっ
たものが粉々になってしまったような気がしていました。
 とにかくサウンドは別の次元にして論外。ただ、今思えばそれ以上
にショックだったのが「スクリーン表現」で、レイアウトやフォント、
固定画像の堅実さから生まれる安心感、それらが軽視されている様に
感じられたのが、とても悔しかったわけです。そろそろ本題。
 そんな当時の怒れる一青年の指針というか、拠りどころになってい
たのが、「ウィザードリィ シナリオ1」MSX2(DISK)版でした。
家庭用ゲーム機とパソコンのはざまで「魔城伝説」や「F1スピリット」
に熱狂しながら、PC98や88、X1などの端正な画面のゲームソフト
に憧れたのは私だけではないはずです。(そのくせMSX2専用版より
軽快なMSX版をチョイスするのもまたMSXゲーム魂でありますが)
 ウィザードリィは、よく「画面表示がシンプルなので想像力を〜」
と書かれます。しかし「画面表示が美しい」というのはあまり聞きま
せん。私はこれほどまでに静止画面を見飽きないゲームソフトという
のは、そうあるものではないと考えます。
 日本語表示である程度流れをつかんだなら、ぜひ英語表示でプレイ
してみてください。このゲームはいわば中身で勝負のタイプですが、
アルファベットによる最大15文字までのキャラクタ名を、おりにふ
れて律儀に表示し、確定/未確定を問わないモンスター名単数・複数
の表記時における処理(例:THIEF→THIEVES)、こうした条件により変
化する表示文字列を数行に割り振ったあと、センタリング処理をして
初めてサイズの確定するメッセージウインドウ。そこに一見ごちゃ
まぜにされたような言葉の羅列に示される事柄の、警告のような、
新聞記事のような中立性がもたらす空気‥‥。ウィザードリィこそ、
スクリーン命のゲームなのではないでしょうか。
 パラノイアックな(?)判定処理。「音が寂しかったらCDでもか
けなさい」という ''小は大を兼ねる''哲学(?)。緊張と脱力、笑いと
悲嘆のコントラスト。
 ほかの一部の機種と同じように、処理速度、進行速度においては
大変な忍耐を強いるソフトウェアに仕上がっていますが、それは、
裏を返せば「ウィザードリィをプレイする」行為がいかに酔狂な
ことかを自ら示しているようで、それは正しい、そしてそれは他の
ソフトが真似をしたくても難しいものだと言いたい。
 これは、長い待ち時間が有益な、めずらしい しなものです。

 MSX2版は基本レイアウトがパソコン版、基本グラフィックが
ファミコン版から採られ、この選択が非常にすばらしかった。いい
とこ取りに近い感じ。ただしモンスター画像のバリエーションには、
大幅なボリュームダウンがみられます。また、PC98版などの
漢字かな混じりの日本語表記には確かに軍配を譲るものの、MSX
の英語モードには、あいのこハードの面目躍如というか、ドットに
賭けているホビー機の血脈がここで渋く主張しており、他の追随を
許さないものがあります。同じフォントサイズでの漢字とアルファ
ベットの共存が難しいということで、日本国内では唯一MSX2版
(の初代)のみが、英語モードを優先させた(せざるを得なかった)の
だと理解していますが、みなさんはどうお感じでしょうか。

 続編としてシナリオ2、シナリオ3がMSX2でも登場しました
が、やはりひらがなの読みづらさに対する配慮もあってか、大幅な
フォント周辺の変更がなされており、前述の英語モードの美しさは、
ここではもう見る影もありません。このあたりは、個人的に歯がゆ
い思いをしました。
 また、当シナリオ1にはROMバージョンも存在します。これが、
ちょっとした曲者で(失礼)、ほぼディスク版と同じであると考えて
もらって間違いありません。キーを押したあと、ディスクと同じよ
うな間が発生します。曲者、というのは、ディスクでいうシーク音
が全く発生しないため、自分のキー入力が受け付けられたのか分か
らないまま、待つことになるからで、これは非常に気持ちの悪い感
覚です。音ひとつで解決できたはず。不可解です。
ただし、キャラクター作成が「すこし」スムーズになるので、ロム
で登録したキャラクターをユーティリティで移動させるという名目
で「大活躍」します。つくづく酔狂なゲームですね。

※最初から飛ばしましたが、今後はコンパクトにやります。
 たぶん。





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