Tagoo ボスコニアン

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親記事 ボスコニアン
タイトル
カートリッジ・スロット1、ブラストオフ
日付Thu Jun 9 01:37:34 2005  
書いた人コメント一覧ZL <konoya60dx@msn.com>

ナムコの『ボスコニアン』MSX版は、とにかく「遊べる」ソフト。
MSXのシューティング・ゲームには面白いものが山ほどあり、実に
ハイレベルな争いとなっています。しかし、それにしてもこの『ボスコ
ニアン』は、高い完成度を保持しつつ、危なげがなく、ちからのスッと
抜けた、「貫禄の一本」といった感じに仕上がっています。
パワーアップも派手な特殊攻撃もなくたって、全然構いません。前後
に同時発射でき、適度に連射のきく、このショットさえあれば。クイック
な挙動の8方向スクロールは、ダイナミックかつ繊細なゲームシーンを
演出。あまりにも心地よく、判定に納得がゆくので、裸眼立体視でもな
いのに癒される思いなのです。
目の保養といえば、眼下に広がる宇宙の「黒」も、とても映えています。
これは、このゲームの造形物それぞれがしっかりした主張をして、生き
生きと動き回っているからこそ、無言の存在感を持ちえていると思うの
です。このあたりが、『スクランブルフォーメーション』などとの大きな
違いなのではないでしょうか。MSX2用でもなく、メガロムでもない
『ボスコニアン』が、ここまでダイレクトな没入感のある空間を提示し、
そのうえで「ブラスト、オーフ!」などと合成音声を発しているわけです
から、こりゃもう《余裕シャクシャク》としか言い様がないんです。
効果音のエッジの立ち加減も素晴らしく、絶妙にマッチしています。

メガドライブという家庭用ゲーム機は、今でも遊べる良質なゲームを多数
輩出しましたが、ことシューティングに限って言えば、そのリリース本数
に比して収穫はとても少なかったハードでした。時代は、パワーアップと
ボンバーと派手なボス戦を取り入れた様式的なものにシフトし、解像度や
弾一発の重みが犠牲にされるようになり、終始ピーク・パフォーマンスで
勝負するという、わりと不幸な境遇でした。技術力のあるメーカーがその
制限の枠のなかで余裕を見出し、さらに着飾るのか、それとも実を取るの
かという選択肢を持っていましたが、その余裕をそのまま残したかのよう
な老成した作品は、はっきり言ってほとんどありませんでした。
MSXの「時代」は、それに比べると幸せだったと思うと同時に、シンプ
ルさを「美しさ」や「面白さ」に高めていた魔術的な手さばきにあらためて
心を動かされます。

ただ、この傑作カートリッジをもってしても、私の最愛のMSXシューティ
ングではないのですから、MSXは最高なんです。


おすすめ度: ★★★★
風化しないデザイン: ★★★★
操作性: ★★★★★
敵キャラのバリエーション: ★★
サウンド・エフェクト・クルージング: ★★★★
1UPのうれしさ: ★★★★
まるで蜂の巣をつついたよ(以下略): ★★★★
彼方からくる気まずい編隊: ★★★
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