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タイトル
MSX版ONE〜輝く季節へ
日付Fri Nov 26 22:09:06 2004  
書いた人名無しさん@どーでもいいことだが。

>>USERさん
アレ自分もデモをみて楽しみにしていたんです。これがこんな結果に…
今だからいえますけどこれも消されてしまいましたが「MSX版ONEが出たら購入したい人
LIST」ってページが公式ホムペにありまして、
あれのNo.2に載っている名前が実は私の名前だったりします(^^;;
(ちなみにNo.1は移植の中心になっていた人でした。こんな事書いて個人特定されないか
な(^^;))

ついでにもう今は消されてしまいましたが、以下は当時ONEの移植作業をしていた方のコ
メントがHDのおくから出てきたので転載します。
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ま、新年特別企画って感じでアレの話でも書こうかと。企画中止になった「アレ」。
 ぶっちゃけ丸一年(実質的には2年以上?)寝る時間を削り続けて作業した「アレ」がコ
ケたというのはかなり辛い話なんですけど(ノーギャラだし(涙))、MSXのドット好きとし
ては色々とやり尽くす事の出来た作業でもありました。(ノーギャラといっても、最初に
金銭の取り決めはキチンとありました。ただ出来高制なので製作中止の結果ノーギャラと
いう事でして)
 俺がやったのはWindows用に作られたCGをMSXで表示する為のコンバート。とはいえ最近
の携帯電話にも劣るMSXのCG機能ではただコンバートしただけでは駄目なので、全ドット
修正という地獄の作業を行わなければなりません。基本はSCREEN8、一枚絵は
SCREEN8/12、サブCGやタイトルCG はSCREEN5という、MSX2の代表的なスクリーンモードの
全てを使う事となりました。元々はコンバートしたCGをそのまま使う予定だったのです
が、それじゃ俺的に満足いかないので全面的に修正するよう提案しました。まぁ自分の首
を絞めただけなんですが。
 作業はスロースタートだったのですが、CGスタッフが俺以外にも2人いて、その方々が
頑張ってくれたので途中かなり速いペースで修正が進みました。特に製作中盤ではCGスタ
ッフの一人がSCREEN8やSCREEN12の修正専用CGツールを作ってくれたので、特にSCREEN12
の一枚絵はこれまでの市販MSXソフトの自然画のどれよりも綺麗に仕上げる事が出来たと
思います(ってお見せできないのが残念ですけど)。
 SCREEN12は19268色が表示できる…という事になってはいるけど、実際にはこんなに色
が無いというのも「アレ」製作で発見した事。数値的には19268色あるのだろうけど、全
体的に暗い色にばかり色が偏っていて、またその多くは肉眼では絶対に識別できない色。
赤の色相を持っているけど「真っ黒」と、緑の色相を持っているけど「真っ黒」、同じ
「真っ黒」としか表示されないのに色データ的には別の色として扱われている…といった
感じだろうか。実質数千色 (カタログスペックの半分以下)しかないよな、というのが製
作中の俺の感想でした。そうなると「自然画」とはいえ色の階調にガタつきが出てしまう
ので、SCREEN12の修正ツールでタイリングなどをして色を増やさなければオリジナル
(Windows版)に近付かないのだ。頼りになるのは自分の目だけでキツイ作業だったんです
が、まぁ256*212ドットしかないので手も抜けず。しかし苦労しただけCGが綺麗になって
いくのはMSXらしいなぁと思ったりもしました。ちなみにMSXの色が全体的に暗い色に偏っ
ているというのはSCREEN5や8でもそうなのですが、あまり気にする程でもないみたいです
ね。
 SCREEEN5は、モノトーンや青色の多いCGで使いました。SCREEN8では青色が冗談のよう
に少ないので(いっそ緑を4階調にしてくれたほうが良かったかも(笑い))、青色のバリエ
ーションも作れず、同様に灰色やグラデーションも作れません。SCREEN5では普通に作れ
ば白黒を含む8階調のグラデーションが作れますが、「アレ」ではもう少し綺麗に見せる
為10階調ほどのグラデーションパレットを用意したと思います。それでもガタつきが目
立つのでタイリングで色を増やすのですが、規則的なパターンというのは時に絵の雰囲気
を壊してしまうものなので、一部で「手動誤差拡散タイリング」という新技を開発しまし
た。まぁ規則的にランダムドットを織り交ぜるという荒技でランダムなドットと言いつつ
完全にランダムにしてはいけないという、まるでパズルのようなドット配列でしたが、ま
ぁ細かい事を気にしない人ならPhotoshopの誤差拡散でいーじゃん、と言いそうな、そん
な新技でした(笑い)。
 個人的に満足いく出来にならなかったのがSCREEN8。どうやっても色が増やせず、また
修正の指針を最初にキチっと決めなかった事、MSX的アレンジをしない方向で修正を統一
していた事で、かなり…ドット打ち技術的には見所の無い出来栄えになってしまいまし
た。この部分を省みると「アレ」製作中止になって良かったな、みたいな(苦笑)。肌色も
赤のグラデーションもSCREEN8のパレットでは作れず、ほぼ全部タイリングで描いていた
ので、RF出力やパナソニックのRGBモニタのように色の滲みまくるモニタでないと綺麗に
見えないだろうなぁ…と。
 実は「アレ」製作開始当時、俺はこのソフトにHDD専用ムービーデータを作るつもりで
いました。一部では有名だったのですが、MSX(turboRだったかな?)にHDDを付けて、1/4
画面サイズで秒間 10〜12コマの動画を表示させるといった豪快な技がありまして(笑
い)、そもそもMSX専用という事でアピールポイントの少ない「アレ」にオリジナルのOPム
ービーを作っちまおう!と。結局 MSX界は色々とモチベーションの下がる事ばかりしか起
きないので後回し→ムービー製作中止というだらしない結果になったのですが、もしMSX
界がもうちょっと安定してて製作が潤滑に進んでいたなら、「アレ」でネットの話題のひ
とつぐらい提供できたと思うんだけどねぇ。
 MSXでソフトを作るというのは言わば殉教。協力も無く、邪魔ばかり多く、誉められる
事も少なく、出来上がっても略取される危機が付きまとう…。「アレ」は製作中止となっ
てしまいましたが、そんな環境でMSXに新たなものを提供しようとした製作スタッフの心
意気に拍手をお願いしたいです
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