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スタート画面
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「フモレビ」(勝手に略すな!)も早いもので4回目。今回は「おてんばベッキーの大冒険」をお送りしよう。これは1984年にMIAから発売され、当時のオーソドックスなゲームシステムとゲームストーリーを持った、いわゆるごくありふれたスタイルのゲームである。おそらく十人中八、九人は同じストーリーを思い浮かべて、まさにそれがこのゲームのストーリーだということになるだろう。
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迫りくるエイリアンを
チチンプイプイ
変身させちゃえ
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では、このゲームのストーリーから。
エイリアンの蠢く館に迷い込んでしまった主人公ベッキーちゃんは、実は食いしん坊。エイリアンを落とし穴に落として踏んづけて食べてしまえ〜。以上。
あぁ、わかりやすい。しかし、食いしん坊だからといってエイリアンを食べちゃうとは肝の座ったお嬢である。さすがに見た目だけはそのままじゃイヤなので、魔法(?)をかけてエイリアンをリンゴに変えちゃうのだ。エイリアンをバッタバッタと食い倒し、ステージクリアを目指すのだ!そういえば、ベッキーちゃんって心持ちデブだよな…。
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踏み 踏み
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このゲームの目的は館の中にいるエイリアンをやっつけること。ベッキーちゃんの武器は、スペースキーを押すと作れる落とし穴のみ。落とし穴は、一番下の階とはしごの真上以外ならどこにでも掘れる。ベッキーちゃんはおてんば、とはいえ体は丈夫ではないようで、穴を掘るとその下の階に落ちてしばらくの間うずくまる。そういえば、ベッキーちゃんって心持ち顔が青白いよな…
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エイリアンは 落ちると
リンゴに 大変身
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そんな、おてんばだけど虚弱体質なベッキーちゃんは、落とし穴にエイリアンを誘導して落とす。エイリアンは必死にその穴から逃れようと、もがいてもがいてもがきまくる。そして彼らはしばらく穴と格闘した後、何事もなかったように穴を這い上がり、その穴まで埋めちゃうという芸当をやってのける。
だからベッキーちゃんは、奴らが復活する前にその上を踏んづけなくてはならない。踏むとエイリアンは下の階に落下してあら不思議、リンゴへと変身するのだ。りんごになったエイリアンはもうエイリアンに戻る機会を失い、後はベッキーちゃんに食べられるか、腐ってこの館のコヤシになるか、のどちらかだけだ。そういえば、ベッキーちゃんってリンゴを食べに行く姿が心持ち尋常じゃあないな…
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ボーナスは もらったけど
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すべてのエイリアンをリンゴに変え、リンゴを館内から消すとステージクリアとなる。クリアした時点の残り時間分、ボーナス得点が入り、次のステージに進んでいく。そういえば、ベッキーちゃんってクリアした後、心持ち寂しそう…
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袋小路にゃ 気を付けろ!
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実はこのゲーム、かなり運に頼る場面も多いといえる。何しろステージの形は毎回違うため、「そんなの無理じゃん」といいたくなるような構成のステージもある。なるべく上の階でエイリアンをやっつけたいのだが、エイリアンは団体行動が好きなので、一つ穴を掘って一匹落としても、その上を通過して他のエイリアンがやってくる。だから退却するしかない。そして気がつくと2階、1階へと追い込まれ、逃げ場を失うのだ。
落ちたエイリアンを運良く踏んづけると、エイリアンはリンゴになるわけだが、実はこのリンゴを食べに行こうするとやられる場合が多い。このリンゴは実は、急いで食べに行かないとあっという間に消えてしまう。ベッキーちゃんの身の安全を考えると食べにいくのをためらうのが実は賢い方法なのだ。
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頭の上に 黄色い生物を 乗せたら
いまはやりの ポケモンゲットだぜ!
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果たして、このゲームの真の目的は何であろうか?みたところベッキーちゃんは、虚弱体質で、必死でリンゴを喰らい、その表情は何か寂しげ、なのにおてんばと呼びはやされる。
こう考えてみてはいかがだろう。元気いっぱい、ベッキーちゃんはおてんば娘。村のみんなかも慕われる実は正義感あふれる少女だった。そんな彼女のお友達は、エイリアンと呼ばれている異形の生物達。しかし、彼らと遊んでいるうちにベッキーちゃんは病気になってしまった!お医者さんがいうには、エイリアンの伝染病がうつってしまったらしいとのこと。直すにはエイリアン体内のリンゴ型の抗体を手に入れるしかない、と。悲しいけれど彼らを何とかしないと、村は滅びてしまう。少女は類まれなる正義感からエイリアン討伐と抗体集めに志願したのであった…
あぁぁ、書いてるうちにわけわかんなくなってしまった。でもこのストーリーならベッキーちゃんを操作する指にも力が入るだろう。
昔のゲームを楽しむコツのひとつに、ストーリーを創造することがかなり重要である。それにより、どれだけ遊べるかが変わってくるだろう。
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一瞬の
判断ミスが
命取り
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実は、私はこのゲームを買っていない。このゲームを含む、MIAのゲームは「快速マシン語ゲーム集」という書籍にプログラムリストが掲載されていたのだ。この書籍には、当時パッケージ販売されていた7本のソフトが収録されており、価格も1500円であった。ある意味非常にお買い得であったが、入力作業は困難極まるものであった。でもこの書籍での提供は、当時の貧乏中学生には非常に魅力的で、自分が入力したプログラムリストが動くだけでも嬉しいものであった。リスト公開は当時のソフトだからできたことである。今となっては懐かしさのみが残るゲームである。
SOFTWARE DATA
おてんばベッキーの大冒険
(MIA)
1984年発売
¥4800・A6タイプパッケージ・16KBROM
感想お待ちしています!
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