MSXでもかなりの数が発売された、3D視点のレースゲームの中で、唯一まともに遊べる水準にあるタイトル。何しろMSXの両横綱だったコナミとT&EがMSX2で出した同ジャンルが、F1スピリット3Dとグレイテストドライバーというガチのクソゲーなのだから、MSXと相性が悪かったのかもしれない。
グラフィックは簡素で演出も特筆するべき点はないが、きちんとドライバー視点からの展開がわかりやすく表示されているし、何よりゲームとして破綻していない。レースゲームとして重要なスピード感もかなりある。
比較的ゲームが単調だったり、敵車のバリエーションが少ないなど不満点もあるが、発売日時を考えれば仕方がない。個人的な不満点はギアの入れ方がやりにくかった。
ロードファイターはF1スピリットとして昇華し、MSXの殿堂入りソフトのなったのに、ハイパーラリーの系譜はここで潰えてしまった。路面の高低差の表現を追加し、SCCによるBGMと効果音があれば、MSX版のアウトランになる下地は十分にあった、惜しい。
|