普段はMSX2を愛用しているのですが、ときどき初代
機種を出してきて遊ぶことがあります。別にあらためて
ここで説明する必要はないのかもしれませんが、MSX
用のソフトに、いくつか上位機種では正常に動作しない
ものがあるからです。ただでさえゴチャついた部屋の中
においてこの作業は敬遠されてしかるべきなのに、まあ
飽きもせず、出してきては収納、を繰り返してますが、
「D−DAY」、「ラリーX(※)」など、やけに魅惑的な
ラインナップで迫られては仕方ないでしょう。ほかにも
わんぱくダッシュ野郎「TOP ROLLER」、MSX2
で遊ぶと2コーナー付近で終了する「G.P.ワールド」、
渋い作りの潜水艦SLG「ドーンパトロール」といった
「MSX専用」ソフトがあります。
(注)「ラリーX」はMSX2以降で動作可能なバージョンも
存在します。
そのなかでも最強の一本として挙げたいのが、この「チャ
ンピオンバルダーダッシュ」です。やっと本題。
ジャンル分けをするならばアクション・パズルなんでしょう
けれど、これをプレイしていると、単にコイツの生きざまが
アクションであり、パズルなんだという確信のようなものが
わき上がってきます。それだけゲームとして純度の高いスリ
ルと手ごたえを感じました。いいですよコレ。
岩は画面下に向かって落下するように出来ていて、つまり
断面として見ているわけですが、主人公のロックフォード君
は時間の許す限り、すいすいとフィールドを歩き回ります。
まるで平面上のように。そして見るからに好きなように攻略
して行ける印象のステージ。パズル性はあっても限定的な要
素は抑え気味で、スピード感が生み出す「とりかえしのつか
なさ加減」のためについつい迷うというアスレチックな感覚
があります。目からウロコの軽快な操作は、けっこう高度な
技術を感じさせますね。最近はクラッシュしてその派手な光
景を楽しむカーゲームもあるようですが、自動進行の複雑性
とその小気味よさがキモとなっているはずで、その意味では
本作もかたちは違えどいいものを持っていると思います。
グラフィックも素敵ですね。ロックフォード君、めちゃく
ちゃカワイイんです。それでいて、どこかキリッとした感じ
も漂わせていて、すごく主張がある。メガドライブの1作目
「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」で出会った青いハリネズミ
を思い出させるような雰囲気も持ってる。
おすすめ度:★★★★
マジックテイク(スペース+カーソル)ダム放流:★★★★
VSホリ・ススム:★★★
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