MSX界でもかなりマニアックなタイトル。ポニー発売と聞いて嫌な予感がしたが、実は製作はコンパイルが行っており、ザナックほどではないがMSX1で横スクロールを実現するなど同社の高い技術力が垣間見える。
よく見てみると、後年同社がリリースした魔王ゴルベリアスのプロトタイプ的作品で、魔王や主人公、囚われの姫など世界設定やデザインが酷似している。このキャラデザインやグラフィックは秀逸だ。
ゲームシステムとしては、やや詰めが甘い物のそれなりに遊べる内容になっているが、アイテムの出現条件や攻略方法が完全に手探り状態なので、やりこむまでには至らなかった。当時雑誌や広告でもプッシュする前に、初代ザナックが大ブレイクしてしまい、忘れ去られてしまった悲運のゲーム。恐らく製作者側もこのゲームを埋没させるのはしのびなく、続編ゴルベリアス(MSX1と2と2本リリース)として復活させたのではないだろうか。
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