砂漠に眠る石油パレットをかき集めるため、自機ドリルビットを操作して地下世界に
もぐりこみます。なぜかエイリアンたちの先客がおり、右往左往しています。
かれらウージーズは、ドリルビットから地上へ伸びるパイプを、通行の妨げになる
物体として、瞬時に食い破ってしまいますので、先端から吸い取って対処します。
画面上のすべての石油パレットを集めたら、ステージクリア。ドット・イート型のスネ
ーク・ゲームのようなものです。分かりやすいですね。
ドリル・ビットは、巻き取り式の電源コードのようにシュルルッと引き戻すことが可能。
かなり高速です。トリガを放せば止まってくれますが、思い通りに調節するのはムズ
いので、少しずつ戻すのが常套手段。逆に、ウージーズがパイプの横っ腹に接近し
てきたような場合は、ズバッと戻します。ウム、こりゃー快適だわ。
しかし、迂回してくれりゃいいのに頑迷な直進を繰り返すウージーズに気をとられて、
ドリルビットを巻き戻してばっかりいたら、画面の深い位置にある石油パレットがいつ
までも残ってしまいます。そして、持ち時間がどんどんなくなります。
そこで登場するのが、パワーエサ、違う違う、なぞの物質「ペトロミン」であります。
これを取ったとたん、周囲のスピードがガクッと落ちて、ドリルビットが仕事に専念で
きるという、ありがたいアイテムです。ステージに1個しかなく、持続時間もまあまあ、
そんなペトロミンですがもう手放せません。そのほかの浮遊物体にはボーナス得点
源である青いゴブレットと、先端に触れるとアウトとなる爆弾があり、それら全てが、
右から左へ、左から右へと、ただただ流れゆくばかり。
そんなゲームが『オイルズ・ウェル』で、もうあんまり付け足して言うこともないんで、
ここらへんで無駄話をしてもいいでしょうか。
ドリル・ビット。この「チリトリおじさんをのみこんだウワバミ」のような小悪党によって、
地下のハイウェイを寸断されてしまう、ウージーズの連中を見てやってください。
せいぜい7×7ドットくらいで、書き換えパターンもなく、ツラーと通行する、やつらの
素朴さ。およそ海外ゲームのエイリアンらしからぬ可愛らしさ。目に入れたらシュッ
と溶けてなくなりそうな小ささ。石油といっしょに地上へ吸い出され、手早く洗浄され
て送り返されるので(想像)、いつでも真っ白な、やつら。
『SQUISH’EM』などと同じく、これもすごく平和なゲームだと思う。
タイムオーバーで1ミスになったからといって、回収した石油パレットが振りだしに
戻ったりするわけでもなく、気楽に遊べるのがいい。
かりに、おなじ操作を繰り返したとても、そのつどサウンドに変調がかかっていて、
奇妙なリズム感が生まれている点や、グラフィックの立体感にはあまりこだわりが
ない雰囲気なども、このゲームにとってプラスに作用しているように思います。
おすすめ度 : ★★★
座敷わらし度 : ★★★★
適度にいうことをきかない操作感 : ★★★★
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