ポニー発売のアクティビジョン社良質アクションシリーズ。恐らくコレコビジョンからの移植だと思うが、侮れないゲーム性と完成度を持つMSXの隠れた名作の一つ。
ゲームシステムは大雑把に言うと、メタルギアのステルス要素を極限まで煮詰めた感じ。
メタルギアのステルス要素は非常に画期的で、敵兵を殺戮するゴリ押しプレイが出来ないことが独特の世界観と雰囲気を演出していたのだのだが、アルカザールは演出してではなく「敵に発見されない」というゲームシステムを前面に押し出している。
敵が銃の音に反応し、主人公を追うのはメタルギアと同じだが、隣の部屋からも向かってくるのがミソ。逆に敵も移動の時に音を出したり足跡がついたりするので、敵の状況を推理することできるのでより戦略的にゲームを楽しむことが出来る。
難易度はレベルによって変化するのだが、最上の4になると殆どのモンスターが主人公より速くなる上、体力も最低値になるので開始直後に瞬殺されることもしばしば。
ある方がレビューされていたが、イヤホンをつけて最高レベルでプレイすると、文字通り「見つかったら即死」という究極の緊張感が味わえる。BGM?そんなものは飾りですよ。
基本敵は攻撃するより逃げ回って振り切った方が効率的なのだが、そういう時に限って落とし穴があったりして即死する。ゲームデザイナーは相当のサドっ気があると見て間違いない。しかし悔しくて再プレイすること請け合い。
マップはゲームをする度ににランダムで変化するのでクリアには運も絡むが、やり込めば必ず上達するゲームなのでぜひ挑戦してほしい。
私の場合、16時間連続でプレイしてレベル4をクリアーした。親が法事で家を空けていた間隙をついてのプレイだったが、イヤホンをつけて奇声を上げる私に、弟は恐ろしくて近寄れなかったらしい。
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