驚異の8方向任意スクロールを実装。BGMはないが、不気味な人工音声が雰囲気を盛り上げる。
ゲームとしては面クリアー型のシューティングで、パワーアップもない地味な部類だが、敵スパイ機やアラートモード、巨大レーダーなどの独創的なギミックが満載でSF的な世界の構築に成功している。またゲームシステムはさすがナムコで、きちんとした調整がなされているのでやりこみ要素も十分だ。
個人的にはナムコのMSX1タイトルの中で一番の作品だと思う。コナミの作品のように、度肝を抜く演出や内容というわけではないが、手堅くまとまった良作という印象。
密かにFCに移植されなかったので、家庭用ゲーム機としては希少価値があったが、古代氏の作曲したBGMを引っさげたX68版がそれを粉々に打ち砕いた。あの大宇宙をイメージした雄大なサウンドが、せめてSCCで再現されたらMSX版のリメイクもそれなりに売れたであろうが、時はすでにMSX晩年に差し掛かっていた。
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