不毛なる徹底レビュー:おてんばベッキーの大冒険
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「フモレビ」(勝手に略すな!)も早いもので4回目。今回は「おてんばベッキーの大冒険」をお送りしよう。これは1984年にMIAから発売され、当時のオーソドックスなゲームシステムとゲームストーリーを持った、いわゆるごくありふれたスタイルのゲームである。おそらく十人中八、九人は同じストーリーを思い浮かべて、まさにそれがこのゲームのストーリーだということになるだろう。
では、このゲームのストーリーから。
このゲームの目的は館の中にいるエイリアンをやっつけること。ベッキーちゃんの武器は、スペースキーを押すと作れる落とし穴のみ。落とし穴は、一番下の階とはしごの真上以外ならどこにでも掘れる。ベッキーちゃんはおてんば、とはいえ体は丈夫ではないようで、穴を掘るとその下の階に落ちてしばらくの間うずくまる。そういえば、ベッキーちゃんって心持ち顔が青白いよな…
そんな、おてんばだけど虚弱体質なベッキーちゃんは、落とし穴にエイリアンを誘導して落とす。エイリアンは必死にその穴から逃れようと、もがいてもがいてもがきまくる。そして彼らはしばらく穴と格闘した後、何事もなかったように穴を這い上がり、その穴まで埋めちゃうという芸当をやってのける。
すべてのエイリアンをリンゴに変え、リンゴを館内から消すとステージクリアとなる。クリアした時点の残り時間分、ボーナス得点が入り、次のステージに進んでいく。そういえば、ベッキーちゃんってクリアした後、心持ち寂しそう…
実はこのゲーム、かなり運に頼る場面も多いといえる。何しろステージの形は毎回違うため、「そんなの無理じゃん」といいたくなるような構成のステージもある。なるべく上の階でエイリアンをやっつけたいのだが、エイリアンは団体行動が好きなので、一つ穴を掘って一匹落としても、その上を通過して他のエイリアンがやってくる。だから退却するしかない。そして気がつくと2階、1階へと追い込まれ、逃げ場を失うのだ。
果たして、このゲームの真の目的は何であろうか?みたところベッキーちゃんは、虚弱体質で、必死でリンゴを喰らい、その表情は何か寂しげ、なのにおてんばと呼びはやされる。
実は、私はこのゲームを買っていない。このゲームを含む、MIAのゲームは「快速マシン語ゲーム集」という書籍にプログラムリストが掲載されていたのだ。この書籍には、当時パッケージ販売されていた7本のソフトが収録されており、価格も1500円であった。ある意味非常にお買い得であったが、入力作業は困難極まるものであった。でもこの書籍での提供は、当時の貧乏中学生には非常に魅力的で、自分が入力したプログラムリストが動くだけでも嬉しいものであった。リスト公開は当時のソフトだからできたことである。今となっては懐かしさのみが残るゲームである。 SOFTWARE DATA |
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