Tagoo スーパーサッカー

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親記事 スーパーサッカー
タイトル
激戦区
日付Sun Dec 12 08:03:34 2004  
書いた人コメント一覧ZL <planetary_titan_sushiya@hotmail.com>

パナソフトのサッカー」のキーパーの飛び出しの判断はなかなかいい
感じで、選手とフィールドのスケール比でいっても、最もリアルなMSX
サッカーゲームではないのかと思っていたのですが、なんと、いつのまにか
私の部屋の隅に居付いていた(ひどいなあ)この「スーパーサッカー」が
あまりにもナイスなヤツなので、超ロングスローインを試すのも忘れて
(「パナソフトのサッカー」裏技情報参照)、しばし没頭。

例えば「チャンピオンサッカー」ならびに「コナミのサッカー」は正統な
コンピューター・サッカーゲームとして役目をまっとうした感があり、
今ではむしろ、その没個性があだとなり、プレイされる機会も少ないのでは
ないかと勝手に思っています。どんなジャンルのものでもそうですが、骨組み
の部分がゲームの歴史と共に固まってきて、「こういう表示」「こういうシス
テム」「こういう操作」という風にセオリーを確立しながら深まっていくと
いうのが、特にスポーツゲームの場合は顕著です。ハードの進化とともに、
そのつど「あそべるゲーム」「使えるゲーム」の評価基準が変化して行きま
す。そうして流れ去ってゆくタイトルたちを、MSXユーザーとしましては、
丁重に見送ったあと、何事もなかったかのようにROMを差し込んで、強力な
MSXサッカーゲーム・ラインナップに舌鼓をうちたい年の瀬です。

 うかつだったのは、「スーパーサッカー」のスタジアム感覚でした。これは
見ていて微笑ましいです。「観客のグラフィックにまず力を入れよう」という
おかしな価値観が、めぐりめぐって、プレミアシップ(英国1部リーグ)を思わ
せる近距離感と一体感にひと役買っているし、ソニー、タカラの社名看板がある
のは当然として、ヤマハに東芝、何とパナソニック、果てはフィリップスまでも
がズラーと並存するという壮観さに、MSXならではの凄味を感じます。
得点した時の演出もナイス。キーパーの横っ飛びキャッチは八百長くさいけれど、
ガンコな感じはなく、すり抜けたりもしているところが好印象。
 そして審判の方々。これがまたいい。ロッカールームからピッチにあがって、
めいめいのポジションに散っていく選手たち。なかなか本格的、さあ、いよいよか
と思っているとこれが始まらない。審判がまだ来ていない。私はなにを隠そう、
このゲームの、この「間」が大好きなんであります。ボールを必死に追いかけるも
追いついてこれない副審とか、せっかくツートンのユニフォームで決めているのに、
ボールを持った途端に全てを脱ぎ捨ててしまう選手たちよりもインパクトがある
主審。「アメリカンサッカー」に待ったをかけるスライディングの「けずりっぷり」
も痛快で、黙ってそれを見過ごすようなこの主審とは、未来のサッカーゲームで
ぜひ再開を果たしたいものだ、と今考えました。

おすすめ度:★★★
フォーメイションサッカー:★
ゴールのうれしさ:★★★+0.5
ゲーム進行のタイム感:★★★★
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